仏、ムスリムのスカーフ着用論争再燃
Japan In-depth / 2016年4月11日 20時34分
そこからは、イスラムの規律に従いながらも楽しんでいる女性の姿が映し出され、自分のアイデンティティを保つためにヒジャブをはじめとする伝統的な服装を自ら選んだり、子供の頃から伝統的な服装を好み、その姿のほうが自分にとって自然で安心すると語るイスラム女性の姿が見て取れる。そういう世界の流れ的には、各ブランドがイスラムファッションを展開するのは自然なことでもあるだろう。
そもそも、スカーフに女性差別的要素が根強く残る地域や意識をもっている人がいるのは事実としても、フェニミズムを絶対的に押し付ける態度は、押し付けられた側から見れば自分への蔑視を含む尊大な姿勢であると感じられることは間違いない。
しかしながら、現時点のフランスでは、元ミスフランスの主催者ジュヌビエーブ・ド・フォントネーのようにイスラムファッションを支持する女性もいるが、メディアに出る人の大多数は反対の意見が多いようだ。女性差別にとどまることなくスカーフには複数の問題が存在しており、その問題が共和国の理念に反し、問題が解決しない以上、フランスではイスラム教女性のスカーフについて錯綜しながらも今後も論争は続いていくのである。
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