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オバマ広島訪問 被爆者や家族、遺族の声

Japan In-depth / 2016年5月26日 18時0分

「オバマ大統領の謝罪は必要ない。」

インタビューに答える広島の人々、被爆者の中にもこう話す人がいることに驚く人もいるかもしれない。しかし当然、「謝罪はいらない」=「許し」「未来志向」という単純な構造でもない。言葉の陰には、様々な思いが隠れている。

「憎しみだけでは生きてはいけなかった。」

「謝罪が広島訪問のハードルとなるなら、それを求めることは得策ではない。」

「これまでアメリカは広島の被害に目を向けなかった。ただ慰霊してくれるだけでも、大きな一歩だ。」

戦後71年、広島・長崎では、偏見や差別に晒されることをも恐れず、自らの体験を語り、核兵器廃絶を訴えてきた被爆者たちがいた。

「語り部」として子どもたちに証言を続けた人、被爆者運動の先頭に立った人、PTSD(心的外傷後ストレス障害)という概念もない時代、自らの壮絶な体験を伝え続けることは、容易ではなかった筈だ。それでも語り続ける原動力を尋ねると、多くの人が「もう他の誰にも自分のような思いをさせてはならない。」と言った。

「広島で何があったのかを知れば、核兵器を使うことの愚かさは伝わるはずだ。」

その思いが被爆の記憶を繋いできた。

しかし、現在被爆者の平均年齢は80歳を超えており、活動に力を入れていた被爆者たちの中には、この数年で鬼籍に入った人も少なくない。

「いつかホワイトハウスに行って、自分の体験を伝えたい。」と言っていた被爆者の女性もいた。既にその女性はこの世にはいないが、もしアメリカの大統領が広島を訪れると伝えることが出来たら、どんな言葉が返ってくるだろうか。

アメリカの意図、これまでの歴史、アジア諸国との関係…。今回の訪問は、様々に批評されるだろう。しかし、より多くの日本人に核をめぐるこの歴史的な瞬間について、自分自身でその意味を考えてみてほしい。

 

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