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モロッコに学ぶインバウンド戦略 その1「ハッサンII世ゴルフトロフィー」& 「ラーラ・メリヤム杯」

Japan In-depth / 2016年6月14日 15時43分

首都ラバト

王族の住まいでもあり、100年以上モロッコの首都であるラバトは、2012年に世界遺産として認定された。私が幼い頃に過ごしたのは賑やかなマラケッシュだが、ラバト街路を歩きながら、当時と変わらない静けさに嬉しくなった。うるさい車もなく、静かで落ち着いた人々。街の魅力は健在だった。

再び訪れた、ハッサンの塔の近くにそびえ立つ宝石のように美しいムハンマド5世廟、そして「シャラ」や「ウダイヤ」も素晴らしかった。しかし、主な観光スポット以外、街の外観は変わっていた。ラバトとサレ市を分けるブーレグレグ川の堤防には今では新しい橋が架かり、モダンなレストランやショップが並ぶ、非常に楽しい遊歩地になっている。

サレ側には小さいがトレンディなマリーナも出来ていた。2020年までには、「カルチャー・グリーン・首都」を目指すラバトの近代化は進んでおり、新しい美術館や劇場など、大規模建設が様々で見られる。最近では静かで近未来のようなトラムも街中を走っており、移動もより楽しくなっている。

マラケッシュやフェズに比べると規模は小さいが、旧街のメディナには、クラフト店や工房が並ぶバザールがある。客層のターゲットだが、バザールの半分は地元住民目当ての衣料や日用品を売っている店、もう半分は外国人観光客目当ての伝統的な銀や革製品店など。驚いたのは商品の値段設定がほとんどの場合固定価格で、私が子供の頃慣れていたような(私が大好きだった)値引き交渉することは難しくなっている。

 

店舗の間にある狭くて静かな小路は、学校の制服を着た子供達や野良猫たちでたまに賑わう。メインの道は全て直交しているため、迷ったとしても数百メートルまっすぐ歩けば心配なくすぐにメディナから出られる。

モロッコへの行き方

今回私は、エミレーツ航空を使い成田からドバイに飛び、カサブランカに乗り継いだ。昼頃に到着した私は飛行機の中でぐっすりと眠れたせいか、8時間という時差に悩まされることもなく、全体的に旅を楽に過すことができた。行きの旅中に1つ驚いたことは、エミレーツ航空のクルーの客室乗務員がアルゼンチン人、ロシア人、韓国人などと多国籍であり、それぞれが胸元に自身の国旗のピンをつけていた。

通常にしつこい機内アナウンスメントが今回少なめで必要なものがあればクルーは11カ国語で乗客の対応ができると伝えられた。スタッフ間ではまとまりもあり、仲も良さそうだった。(2020年の)オリンピック・パラリンピックの時には、日本の航空会社等が見習えるヒントになるのではと思った。

 モロッコ

首都:ラバト

主要都市:カサブランカ

人口:3380万人(2014年)

面積:446,550 km2 (西サハラを入れると710,850km2)

言語:アラビア語(ベルベル語、フランス語)

通貨:ディルハム (MAD)

 

(その2に続く)

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