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圧倒的に「日本好き」な台湾 「対日世論調査」の読み解き方

Japan In-depth / 2016年7月26日 18時0分

一方、若い世代は台湾に流入している日本のカルチャーやサブカルチャー、頻繁な日本への旅行などを通して今日の日本に詳しく日常的に触れている結果、このような高い好感度を持つようになっていると見られる。

ところが、08年から7年が経過した今回調査では、すべての世代で5割を超えるようになった。ということは、親日感情が若い世代からすでに全世代へと波及したと考えることができる。これは、対日感情が厳しかった外省人第一世代の高齢化による自然減少もあるだろうが、中国化教育を受けた中年世代のなかで親日化が進む対日観の変化があった、と言うことができるだろう。

また、「台湾が今後最も親しくするべき国」という設問に対して、「日本」と答えた回答者が39%と他を引き離して高かった。過去4回の調査では、いずれも「最も親しくするべき」相手のトップだったのは中国だった。中国とは政治的には対立をはらんだ微妙な関係ではあっても、経済的には大国であり、ビジネスチャンスのある相手である。そのため、中国とはきちんと付き合っていたいという台湾の人々の現実認識がこうした結果につながっていると分析されていた。

しかし今回、中国を選んだ人は前回12年の36%から22%に急落し、かわりにトップに躍り出たのが日本だった。これは前回調査からの間に起きた2014年のヒマワリ運動(注1)などが影響していると思われるが、一方で、馬英九総統が2015年11月に行った歴史的な中台トップ会談は、台湾人の対中重視認識にまったくプラスの影響を与えていなかったことが見て取れる。

また「日本に対して親しみを感じる」かという、この種の調査では最もよく見られる設問についても見てみたい。「親しみを感じる」(22%)「どちらかというと親しみを感じる」(59%)を合計すれば80%に達する。これも過去最高の数字であるが、過去に比べて、抜群に高いというわけではない。ただ、これを中国人の対日認識に比べてみると、その対照ぶりが面白い。この調査とは別のものになるが、2015年に民間シンクタンク「言論NPO」が行った中国人の日本に対する印象は「良くない」(どちらかというと良くない、を含む)が78%に達した。数年前は90%という数字もあった。内閣府が行っている調査でも、同じような結果が出ている。

台湾で8割の人が親しみを感じ、5割の人が「最も好き」と感じている日本を、中国では8割の人が嫌っているという現実は、対日認識において、台湾と中国との間で極めて大きな断絶があり、日本という問題をめぐって中国と台湾との間で潜在的に論争が起きる可能性があることを示唆している。

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