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トランプvsヒラリー初ディベートに驚きなし アメリカのリーダーどう決まる? その26

Japan In-depth / 2016年9月28日 23時0分

 


■イラク戦争に反対していたという主張



1) ラジオのDJに「(イラン戦争は)まぁしょうがないんじゃないの?」と2002年に発言しているにもかかわらず、あくまでもずっと反対していたと主張。



一方で、予想通り、国務長官時代に私設サーバで私的メールをやり取りしていたことを追求されたクリントンは、端的に「私は過ちを犯した。もう2度と繰り返すことはない」と真っ向からこれを受け止め、トランプを黙らせた。


クリントンは終始笑顔で、時にはジョークを交えて余裕のあるディベートぶりを披露したのに対し、トランプは相手が発言している時も顔をしかめたり、口を挟んだり、そして体調が悪かったのかずっと鼻をすすりながら、答弁を二転三転させた。


唯一、トランプに有利なトピックは貿易問題だが、不動産業に従事していた1980年代の印象で日本のことを語っているようだ。つまり、国内の製造業が国際競争に負けるのはアジア圏の国が安く輸出してくるのに、自分たちは輸入品に高い関税をかけていることが気にくわないらしく、自分ならもっとアメリカに有利な貿易協定を結べると主張する。製造業ではなく為替操作のことにでも突っ込めればもっと有利なディベートができようが、そこまで勉強する気は無いようだ。TPP問題に至っては、国民の7割がこれを知らず、トランプもTPPの加盟国に中国が含まれていると誤認している可能性がある。


視聴者数が1億人にも達すると言われる番組で、トランプは他にも日本は米軍に頼らず軍事費を払え、中国は北朝鮮に踏み込め、NATO(北大西洋条約機構)もアメリカの軍やカネを頼るな、と国外の視聴者を震え上がらせるようなことまで口にした。


この発言に答えるように、クリントンはカメラをまっすぐに見つめ、「いいえ、アメリカはアジアやヨーロッパとの協定はこれからもしっかり守ります」と元国務長官らしい気遣いを見せた。


大統領選挙のディベートは、最後の最後まで選挙に興味を示してこなかった浮動票に訴えかけるように周到に準備・練習するものだが、トランプが選挙活動を中止してディベートの準備をしていただろう、とクリントンを揶揄した時、彼女が答えたこの一言が効いた。「彼はどうやら私がこのディベートの下準備をしていたことを批判されたようですね。そうです、準備しました。他にも準備していることがあります。大統領になる準備です。それが良いことだと思っています」


次のディベートは10月10日に予定されている。


 


注1)バーサリズム(Birtherism)


オバマ大統領はアメリカ生まれでなく、大統領として不適格だとする運動


注2)ストップアンドフリスク(stop and frisk)


警官がなんの根拠もなく市民に対し職務質問や身体検査をすること

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