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第2回討論会、共和党候補者達に打撃 アメリカのリーダーどう決まる?その29

Japan In-depth / 2016年10月11日 23時0分

・既に連邦捜査局の調査が終わっているヒラリー・クリントンのEメール削除に関し、自分が大統領になったら特別検察官を任命し、クリントンを投獄すると言った。また、なぜ30年間も政治家をやっていてもっと政策を立ててこなかったのかと問い詰めたことに対しクリントン候補が、自分は共和党大統領の時の民主党上院議員であり(ねじれがあった)、大統領は「拒否権」があるから全て思う通りにはできなかった、と答えても通じず、民主政治制度そのものを理解していないことをうかがわせた。

タウンホール式のディベートは正確には直接的な討論ではないので、勝ち負けは印象論になりがちだが、視聴者もメディアも、クリントンがやや優勢としながらも大統領選挙そのものが「地に落ちた」という判断が多かった。

だが実は、投票日まで1ヶ月を切った今回の選挙に臨む、トランプ以外の共和党の立候補者(「ダウン・バロット」と呼ばれる州知事選や国会議員)にとって、さらに難しい問題が残されることになった。先週の暴言ビデオ流出で「これ以上、トランプを支持することはできない」と共和党保守派や主流派がさらにトランプと距離を置くことを発表した。この中には下院議長のポール・ライアンも含まれている。共和党の中からは大統領候補をペンスに譲るべきという声も挙がった。だがトランプ陣営は辞退することは金輪際ありえない、と態度を強固にし、離脱者を「裏切り者」呼ばわりしている。

強固なトランプ信者である有権者は、これ以上何が起こってもトランプ支持を覆すことはないだろう。トランプかクリントンかまだ決めかねている浮動票がこれ以上トランプになびくのも難しそうだ。となると、統計上では「負け」が決まりつつある候補と共闘するのをやめても、今さら自分とトランプの違いを有権者に訴えるには時間がなさすぎ、その間にもトランプ支持者からは裏切り者呼ばわりされて、共和党の票も離れていくというダブルパンチだ。

このため、拮抗していた上院選挙も民主党がやや優勢、下手をすると下院も民主党が過半数議席を獲得する可能性も出てきた。

トップ画像:DonkeyHotey / everystockphoto.com

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