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日本で成人と言えば20歳である理由 年齢と権利義務の世界事情 その1

Japan In-depth / 2016年11月14日 11時0分

税制・貨幣価値ともに現在は大きく異なってきているので、単純な比較はできないが、おおむね大企業の部長クラスの年収がないと投票できなかった、というに近い制度だと、よく言われる。その後、この納税条件は徐々に軽減されて行き、1925(大正14)年の普通選挙法において、完全に撤廃される。25歳以上の男性全員が有権者となったのだ。

満20歳以上の男女全員に選挙権が付与されたのは、1945(昭和20)年の敗戦の後である。したがって、今次の選挙権付与艶麗引き下げは、70年ぶりの改革となる。これには賛否両論あったが、私は基本的に賛成だ。と言うのは、少年犯罪に対する厳罰化が進み、18歳からでも刑法犯として起訴され、死刑判決もあり得るという制度改革が、すでに選考していたからである。

死刑制度については、私はまた違った考え方をするものだが、それはひとまず置いて、ここで主張したいのは、市民のもっとも基本的な権利である選挙権は付与されないのに、悪いことをした時だけ一人前扱い、というのは理不尽であり、日本国憲法が保証している「法の下における平等」にも反するのではないか、と思うからだ。

18歳以上に選挙権を与えたことで、若者の政治参加の意識は高まっただろうか。これは、もう少し長い目で見ないと、なんとも言えないというのが本当のところではあるが、直近の、この夏行われた参議院議員選挙、そして秋の東京都知事選挙を見る限り、政治に大きなインパクトを与えたとは、到底言えない。若者が選挙に行かない理由は、明らかに選挙制度とは別の所にあるのだ。次回は、その話を。

(その2に続く。)

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