オバマの否定でトランプ勝利
Japan In-depth / 2016年11月20日 22時55分
だからトランプ氏が最大の攻撃の標的としたのはクリントン氏よりもオバマ大統領だったといえる。ただしクリントン氏もオバマ大統領と同じリベラル路線をとるだろうとはみなしていた。
トランプ氏は選挙戦中、政策を正面から語ることは少なかったが、その限られた政策発言をみると、ほぼすべてオバマ統治の否定であることがわかる。オバマ大統領が内政では最大の精力を注いだ医療保険改革「オバマケア」の撤廃をトランプ氏は公約した。「オバマケア」はリベラル路線の「大きな政府」策の集大成のような施策だった。トランプ氏はそのリベラル策を正面から排除したわけだ。
オバマ氏が社会の最下層の弱者や貧者の救済を「社会福祉の聖域化」として優先してきたのに対し、トランプ氏はそれよりはもうちょっとだけ上の層の白人労働者と呼ばれる人たちの福祉への配慮を強調したのである。
トランプ氏は対外政策面でもオバマ否定の目標を次々に掲げている。そのへんは今後の報告で説明していこう。とにかくいまのトランプ氏の勝利はオバマ政権の8年の総括の否定なのだという基本を認識しないと、今後のトランプ政権の動きの読み方が難しくなるのである。
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