【大予測:米政治】トランプ外交チーム混乱必至
Japan In-depth / 2016年12月27日 15時46分
〇東アジア・大洋州
トランプ政権の対中政策が懸念される。台湾総統との電話会談、「一つの中国」政策への疑問、対中強硬派が主導する国家通商会議の新設など、新政権の対中政策見直しは本気らしい。方向性としては「来るべきものが漸く来た」のだろうが、その具体的手法が思慮を欠いたものであれば、将来の米中の衝突が心配だ。
28日は安倍首相の真珠湾訪問がある。現職総理の訪問は四人目だが、今年は米現職大統領の広島訪問と現職首相の真珠湾訪問により、日米間の相互和解のレベルが更に上昇した点で画期的である。このような象徴的イベントは今後の和解プロセスのモデルとすべきだろう。
〇中東・アフリカ
これまで米イスラエル間には、西岸での入植地問題は「国連安保理では議論しない」という暗黙の了解があったはずだ。今回オバマ政権はこれに手を付けたが、効果は逆である。更に、トランプ政権がこの立場を撤回し、エルサレムに米大使館を移転でもすれば、ただでさえ不安定な中東地域は大混乱となるだろう。
オバマ大統領が如何にイスラエルの政策を忌み嫌っていたかが分かるが、これでイスラエルが態度を変えるとは思わない。それどころかこれからは世界中のテロリストがトランプの米国、それも本土を狙うだろう。これで高笑いするのはロシアと中国だ。その時、新政権の外交安保チームの真価が問われるだろう。
〇インド亜大陸
他の地域に比べれば、印パキ方面は相変わらずだ。この亜大陸は国内の安定が最優先事項であり、それ自体が国際政治情勢に大きな影響を与えることは必ずしも多くない。特記事項なしこそがグッドニュースである。
今年はこのくらいにしておこう。いつものとおり、この続きはキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。
-
-
- 1
- 2
-
この記事に関連するニュース
-
アングル:ハリス氏、現政権の外国政策踏襲も対イスラエルは強硬化か
ロイター / 2024年7月22日 18時11分
-
世界で吹き荒れる「現職指導層への逆風」
Japan In-depth / 2024年7月10日 17時0分
-
トランプ氏返り咲きに備え、海外の同盟国 バイデン氏討論会苦戦で
ロイター / 2024年6月29日 2時55分
-
「トランプ陣営の世界戦略がさらに明るみに」その1 新文書が示す国際安全保障策
Japan In-depth / 2024年6月25日 23時0分
-
日中韓「三国協力事務局(TCS)」、参加国広げることが必要
Japan In-depth / 2024年6月25日 14時19分
ランキング
-
1米民主重鎮、決断を称賛=ハリス氏支持で対応分かれる―バイデン氏撤退
時事通信 / 2024年7月22日 9時50分
-
2パリ五輪、4355人を「脅威」として排除 仏内相明かす、大会の治安対策で
産経ニュース / 2024年7月22日 11時27分
-
3北朝鮮エリートの脱北ラッシュ、なぜ外交官なのか…海外生活で「目覚めた」
KOREA WAVE / 2024年7月22日 16時30分
-
4バイデン氏の決断尊重 英や独首相ら
共同通信 / 2024年7月22日 11時54分
-
5バイデン氏大統領選からの“撤退表明” トランプ氏「いんちきジョーは最悪の大統領」とSNS投稿
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年7月22日 11時43分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)