皇室典範の改正が必要 細野豪志衆院議員
Japan In-depth / 2017年2月7日 11時17分
「細川珠生のモーニングトーク」2017年2月4日放送
細川珠生(政治ジャーナリスト)
Japan In-depth 編集部
2016年夏に天皇自身が「お気持ち」を表明したことによって天皇の「生前退位」について、国民の関心が高まっている。「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」が設置され、先月23日には「論点整理」が出された。今国会でも議論が始まり、与党は今上天皇のみの生前退位、つまり一代限りの特例法を考えているが野党は反対している。政治ジャーナリスト細川珠生氏が、この問題について民進党代表代行の細野豪志衆議院議員に話を聞いた。
まず、「有識者会議の議論を聞いていると、初めから結論ありきで一代限りの特例法ですませてしまおうという色が非常に濃かったので、これはまずいと思った。」と細野氏は述べた。その上で、「陛下が夏の会見でおっしゃったのは、ご高齢になられたので疲れたのでやめさせてほしいと言っているのではない。陛下としての役割をすることが難しくなる。」と仰られていると述べた。
細野氏によると今上天皇は、国民に寄り添って行動するという、存在すること以上の大切な役割を担った天皇像を作ってこられたという。「それを継続するためには、高齢になった場合に譲位が可能な仕組みにする必要があるというのが陛下のお考えだった。」と細野氏は天皇の「お気持ち」についての考えを述べた。その「お気持ち」に添うには、「一代限りの特例法ではなくて、きちんと皇室典範を変えて、そこに制度として譲位可能な仕組みを導入する」ことが必要だという。
具体的には:
・陛下のご意思を確認する。
・皇室会議で承認をする。
・後嗣が成人になっている。
などの条件が担保されることが重要だとの考えを強調した。
細川氏は、「譲位を皇室典範で認める、譲位が可能になるという制度を作ること自体が問題だと考えている人たちがいる。」と指摘、それについて細野氏の考えを聞いた。細野氏はそれに対し、「限られた人達だと思うが、そういう人が持っている天皇像と国民が理解している天皇像の間に開きがある。」と指摘した。前者は、天皇は祈りをささげている存在であればいい、と考えている人たちで、後者特に若い人たちは、東日本大震災の時にご苦労され、被災者の言葉をお聞きになった。陛下として有難いことをやって頂いた。」と述べ、多くの国民は後者の天皇像を理解している、との考えを示した。「国民の理解にできるだけ沿う形で天皇制度自体を継続していくことを考えれば、選択としては制度として位置付ける以外にないのでは。」と皇室典範の改正が必要との考えを強調した。
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