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みどり増やすカギは維持・管理

Japan In-depth / 2017年3月26日 14時33分

2つ目は「小さな森」事業。

市民緑地は、土地の規模が大きく、ハードルが高い。よって、小さな民有地のみどりの保全に有効な制度が、「小さな森」。個人の庭を「小さな森」として登録いただき、ボランティアの協力のもとオープンガーデンを開催し、皆で共有する。面積要件の小ささや、常時開放ではないこと、庭づくりのアドバイスを受けることができるなどのメリットがあり、現在16箇所。今後、さらに増やしていき、みどりの保全につなげたい。

■みどりの管理対策

最後に、みどりを管理することも、みどり率を維持するには必要不可欠である。

具体的には、落ち葉対策だ。以前から議会で何度か取り上げ、実現に至ったものである。みどりを維持するためには、落ち葉や花びらの清掃、虫の駆除、木の剪定など日々のメンテナンスが欠かせないが、一方で、このみどりの管理に悩まれている方々がいることも事実。私は以前から、区内の桜並木にお住まいの方からのご意見をいただき、議会で取り上げている。

そのご意見とは、「区の街路樹である桜並木は、春は桜が咲いていてきれいだが、沿道に住んでいる者にとってはつらい時期。秋は落ち葉の掃除、春は散った花の清掃に追われて本当に大変。ピーク時期になると、朝四時に起きて、毎日清掃をしなければならず、住民は皆高齢になってきているので、今後が思いやられる。また、掃除の道具もごみもコストがかかるし、いっそのこと切りたいけれども、区の街路樹なので切ることもできない。何とかならないか?」

といったものである。

私は、落ち葉と花びらの散る時期への対応について、そこにお住まいの方々だけではなく行政はもちろん、その他に広く、地域で共有していくべきではないか、そのための仕組み作りが必要ではないか、と議会で訴え続けてきた。

その結果、数年前から町会や小学校、区の職員などを巻き込み、地域全体で落ち葉掃きが行われるようになった。また平成27年からは、区の提案型協働事業として、地域を中心として区民の皆様に広く呼びかけ、落ち葉ひろいリレーという取組みを始めた。

その結果、活動の輪が広がり、西用賀通りや桜新町、成城のサクラ並木など7か所で落ち葉拾いを実施し、延べ約1000人もの方々にご参加いただき、皆でみどりを維持する輪が広がった。

今後は、落ち葉ひろいの対象をより多くの地域に広げて、広く参加を呼びかけ、地域全体でみどりを守る取り組みを続けていきたい。

(注1)「みどり率」

従来の「緑被率」に「河川等の水面の占める割合」と「公園内で樹林等の緑で覆われていない面積の割合」を加えたもの。つまり、公園、街路樹、樹林地、草地、農地、宅地内の緑(屋上緑化を含む)、河川、水路、湖沼などの面積の割合である。平成25年度東京区部の平均みどり率は19.8%。

トップ画像:ⓒJapan In-depth編集部

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