ジャカルタ知事選 宗教か多様性か
Japan In-depth / 2017年4月21日 19時0分
プラボウォ党首は早い時期から次期大統領選への出馬を匂わせており、今回自らが支援したアニス候補が首都での知事選で勝利をおさめたことを追い風にして大統領選に向けた今後本格的な根回し、運動を展開することが予想される。
一方のジョコ大統領陣営は、PDIPの党首でもあるメガワティ前大統領を中心にジョコ大統領に今回涙を飲んだアホック知事を副大統領候補としてペアを組ませる道を模索することも十分考えられるという。
インドネシアでは過去に女性大統領は誕生しているが、非イスラム教徒の大統領はまだ就任したことがない。アホック知事は非イスラム、中国系インドネシア人の「代表格」で、地方首長から国レベルの指導者を目指すことでインドネシアが掲げる「多様性の中の統一」「寛容と団結」のシンボルとして今後も台風の目であり続けるだろう。
■民主主義の成熟と実際の生活感覚
今回の知事選でジャカルタの有権者が示した結果は極めて現実的、そして宗教的選択の結果といえる。この知事選では早くからアホック知事を巡って「インドネシアの民主主義の成熟度が問われている」と注目を集めてきたが、最終的には民主主義や寛容の精神、多様性などという「お題目」よりはより切実な現実問題、そして心の問題としてのイスラム教が優先された結果となった。
これを以って「インドネシアの民主主義はまだ未成熟」と判断するのか、「有権者には生活、宗教問題がなにより優先する」と評価するのか、その答えは2019年の大統領選に持ち越されたと言えるだろう。
この記事に関連するニュース
-
「社会の分断」から「内戦」の時代へ トランプと斎藤元彦知事の支持者はエリート層が大っ嫌い(元木昌彦/「週刊現代」「フライデー」元編集長)
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月24日 9時26分
-
米大統領選でトランプ氏に勝利もたらした選挙戦略、米シンクタンク分析(米国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月11日 13時50分
-
焦点:歴史的選挙戦戦ったハリス氏、なぜ敗北したのか
ロイター / 2024年11月7日 19時9分
-
米大統領選、ハリス氏の地元カリフォルニア州ベイエリアの受けとめ(米国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月7日 15時5分
-
アングル:トランプ氏返り咲き、ヒスパニックと労働者の支持上積みが原動力
ロイター / 2024年11月7日 8時56分
ランキング
-
1ウクライナ軍が米供与の「ATACMS」でロシア西部を攻撃 ロシア国防省が発表
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月27日 10時12分
-
2メルケル前独首相、欧米協力訴え 中ロの脅威、トランプ氏にも懸念
共同通信 / 2024年11月27日 7時52分
-
3ラオスで“メタノール入り酒”飲んだ外国人観光客6人死亡 宿泊施設オーナーら8人を拘束
日テレNEWS NNN / 2024年11月27日 12時38分
-
4イスラエルとレバノンが停戦合意、60日の戦闘停止へ…ネタニヤフ氏「ヒズボラが違反すれば攻撃」
読売新聞 / 2024年11月27日 11時46分
-
5ドイツ・メルケル前首相が回顧録「トランプ氏はロシア大統領に魅了されていた」
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月27日 11時32分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください