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北朝鮮、米空母に打つ手なし

Japan In-depth / 2017年4月25日 19時0分

だが、引き換えに北はミサイル以外の有効な防空戦力を失う。北の戦闘機は米韓の戦闘機を落とすためではなく、数によって侵入コストを上げ、爆撃等を制約するための戦力だ。だが、旧式でも戦闘機がいなくなるとその効果は見込めなくなる。平時から米韓航空機の自由な行動を許すこととなる。

■ 水上攻撃も通用しない

また、水上艦艇によるミサイル攻撃も通用しない。同様に空母機動部隊の防御網を食い破れない。

北の実用兵器はミサイル艇だけだ。五〇年代型のコマール(ちなみに木造)、オーサといったものを含めて34隻保有しているとされる。

だが、まず空母機動部隊の攻撃圏内に入ることは厳しい。高速艇であるものの、米空母部隊も俊足であり最高速力はさほど変わらない。しかもミサイルの射程も短いため。米空母が距離をとる方向に針路を向ければなかなかたどり着けない。

当然だが、米艦載機や艦載ヘリを出し抜けない。ちなみに、米軍は中東の例では衝突コースをとる高速艇には警告射撃を行い、それでも針路を変えなければ沈めている。

高速艇は脆弱であり、有効な対空兵器を持たないので簡単に沈む。通例では誘導爆弾マーベリックや対戦車ミサイルのヘルファイアを使うが、それ以下の武器でもよい。特異な例では湾岸戦争でカナダ軍のCF-18ホーネットは空対空ミサイルのスパローや機関砲で高速艇を沈めた。

米護衛艦すら出し抜けない。軍艦のほうが遠くまで捜索できるレーダーをもっており、対艦ミサイルの射程も長い。86年のシドラ湾事件ではリビアのミサイル艇は米イージス巡洋艦からの先制攻撃を受けた。

首尾良く対艦ミサイルを発射しても命中しない。これはイージスの優位以前の話だ。北のスティックス対艦ミサイルも年代物であり、80年代の改修を受けていたとしても比較的高い高度を漫然と飛ぶ。目標としては迎撃しやすく騙しやすい。ちなみに沿岸配置の陸上型シルクワームは中国製の同等品だ。

■ 潜水艦も通用しない

強いて対抗するとすれば潜水艦だが、あまり期待できない。よくいわれる騒音以前に攻撃位置につけない問題がある。

潜水艦には潜水攻撃圏(LLSA)といった概念がある。これはその目標を攻撃できるかどうかを見極めるものだ。一般的に潜水艦は水上艦船よりも遅い。このため後ろから目標を追いかけて攻撃位置にはつけない。たまたまその前方にいて、向こうから近づく目標しか攻撃できないのだ。

結果から言えば北朝鮮潜水艦は空母の前方25度の範囲にいなければ攻撃ができない。魚雷の発射距離に入れないのだ。

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