北ミサイル開発、黒幕は中国
Japan In-depth / 2017年6月24日 8時16分
岩田太郎(在米ジャーナリスト)
「岩田太郎のアメリカどんつき通信」
【まとめ】
・北朝鮮のミサイル開発に中国が大量の資金と技術を投入している疑惑あり。
・トランプ大統領は中国が北朝鮮に圧力かけると信じている。
・日本は独自にミサイル開発を進め、北朝鮮の挑発に対抗せよ。
■北朝鮮がミサイル開発継続できる謎
日本国民はいぶかっている。なぜ厳しい経済制裁のもとに置かれているはずの北朝鮮が、難度の高い核兵器の小型化を急げるばかりでなく、米国大陸部を狙える大陸間弾道ミサイル(ICBM)を開発できたり、射程2000キロメートルで日本全土を脅かす中距離ミサイル北極星2号の量産ができるのか。
いくら近年は市場化が進んでいるとはいえ、北朝鮮経済はまだまだ弱小だ。なのにいったい、どこからそんな莫大な軍事増強に費やすカネが出ているのか。米国でさえ軍事費削減を受けて、新兵器の開発が思うようにすすんでいない現状を見れば、なおさら不思議だ。
疑問は資金源だけにとどまらない。世界の最貧国の一つである北朝鮮が開発したミサイル兵器は極めて正確に標的を破壊できるとされる。主張通りだとすれば、なぜ誤差7メートルの正確さでミサイルを撃てるのか。複数の衛星のサポートを必要とする全地球測位システム(GPS)なしでは目標を狙えない地対艦ミサイルを、なぜ開発できたのか。
そのような極めて高度な技術や精密部品や高性能の固形燃料はどこから来たのか。それらはすべて自前なのか。それは考えにくいと、軍事専門家たちは口を揃える。
一方、米国・日本・中国をはじめ国連加盟国は安保理事会の決議に基づき、ぜいたく品の輸出禁止、北朝鮮の金融機関との取引制限、ミサイル又は大量破壊兵器計画に関連する北朝鮮人の資金凍結などを実施している「はず」である。
米国は、北朝鮮が基軸通貨米ドルで外国の金融機関と取引できないようにして経済的に身動きが取れないようにできる「伝家の宝刀」を持っているが、あくまで最終手段であり、まだ発動していない。だから、まだ北朝鮮にはいくらかの制裁逃れの抜け穴は残されている。とはいえ、制裁がますます強化されるなか、北朝鮮の資金の潤沢さと技術のレベルは、そうした抜け穴だけでは説明がつかない規模だ。
■北にカネと技術を提供する中国
ここでひとつ、推理を働かせてみよう。
北朝鮮の冒険的な軍事行動に怒っているという「設定」になっている中国国家主席の習近平(63)が、実は朝鮮労働党委員長である金正恩(33)にカネと技術を密かに提供しているとすれば、すべて辻褄が合うのではないか。
この記事に関連するニュース
-
[社説]ウクライナ侵攻千日 戦争終結への道筋示せ
沖縄タイムス+プラス / 2024年11月23日 4時0分
-
北朝鮮軍がロシアで強くなるのは「決して座視しない」──駐英韓国大使
ニューズウィーク日本版 / 2024年11月19日 21時1分
-
「予測不能な男の再登板」ウクライナ・ガザ・中台・朝鮮半島・・・世界の安全保障の気になる行方は?
ニューズウィーク日本版 / 2024年11月13日 14時16分
-
「知ってる人でよかった」北朝鮮国民がトランプ勝利に反応
デイリーNKジャパン / 2024年11月12日 4時41分
-
北朝鮮、ロシア派兵の見返りは?「ロシアは絶対に『レッドライン』を越えるな」と韓国紙
Record China / 2024年11月10日 9時0分
ランキング
-
1「今の大統領になり、いつかこんなことが起こると思った」大阪のコリアタウンで心配の声
産経ニュース / 2024年12月4日 19時48分
-
2韓国非常戒厳、尹大統領の真意読めず「155分のミステリー」に 軍の国会進入に市民衝撃
産経ニュース / 2024年12月4日 20時40分
-
3韓国「非常戒厳」、宣言解除も野党が大統領の弾劾手続きに入る方針を示すなど、混乱広がる
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年12月4日 11時42分
-
4アングル:ウクライナ子ども連れ去り、ロシア組織的か エール大調査
ロイター / 2024年12月4日 18時36分
-
5「ロシアに戦争勝たせない」 スウェーデン首相、都内で講演
共同通信 / 2024年12月4日 18時9分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください