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民進党公約分析 東京都長期ビジョンを読み解く!その53

Japan In-depth / 2017年7月2日 9時30分

民進党公約分析 東京都長期ビジョンを読み解く!その53

 西村健(NPO法人日本公共利益研究所代表)

「西村健の地方自治ウォッチング」

【まとめ】

・民進党のマニフェスト、「行政のムダの排除」など評価できる。

・就職氷河期世代正社員化や児童擁護など、時代の先をいく政策が多い。

・乳幼児死亡原因分析など、意欲的な政策も。

 

■マニフェストにこだわるも、中身はさすが

今回は民進党の公約分析。民進党は、民進党2017マニフェスト「7つの重点政策」という概要版と「新しい都政はまだ始まっていない【東京政策】」を発表している。

貫かれるのは「高齢化に伴う行政需要の増大や人口減少による税収減などを見据え、事業評価の徹底など行政のムダの排除はもとより、基金の適切な活用など、将来にツケを残さない、強固な財政基盤を確立させます」「事業評価をはじめ、行政のムダの排除には、外部の目を活用します」などの問題意識。評価したい。

マニフェストでは

・一部のための政治ではなく、ひろく都民のための政治を実現します。

 ・「口きき」記録を公開し、補助金などの適正化を検証します

といった記述も。何時かの民進党の面影・ノスタルジーさをそこに感じる。

 

■時代の先をいく政策

具体的な中身を見ていこう。

〇中高年になった非正規雇用で働く就職氷河期世代の正社員化に向け、職業能力開発 とマッチング、奨励金、きめ細やかな紹介派遣の対応など、あらゆる視点から支援を行います。

〇いわゆる「ブラック企業」「ブラックバイト」の根絶に向けて取り組みます。また、労働相談体制の充実・強化を図ります。

〇犯罪被害者支援条例の制定に向けて取り組みます。

〇偏見や差別を受けることが多いLGBTの人権施策はもとより、ヘイトスピーチは 許さないとの立場から、多様性が尊重される東京の実現に取り組みます。

〇児童養護施設等に入所している児童の自立に向け、入所中や退所後のケアを手厚く行える体制を整備し、自立支援を強化します。

〇東京の森林再生に向けて、林業の人材確保に取り組むとともに、多摩産材の利用拡大に向けて、公共施設や民間施設での利用を支援するとともに、東京2020大会での競技施設での利用を促進します。

なかなかである。なんとも見直した。就職氷河期世代、児童養護、森林などへの着目、さすがの内容だ。

 

■乳幼児死亡原因分析制度など意欲的な政策も

とはいえ、残念なことがある。聞き覚えのない言葉が並ぶことだ。

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