支持率回復しなければ安倍降ろしも
Japan In-depth / 2017年8月8日 17時0分
山田厚俊(ジャーナリスト)
【まとめ】
・第3次安倍改造内閣、各メディア内閣支持率軒並みアップ。
・しかし、毎日新聞など以前3割台も。
・野党の加計学園問題追求続く。支持率低下なら安倍降ろしの動きも。
8月3日、第3次安倍改造内閣が発表された。安倍晋三首相と距離を置いていた野田聖子元総務会長を総務相に起用するなど、これまでの“お友だち優遇”を封印した形で組閣がなされた。
その結果、各メディアの世論調査による内閣支持率は、共同通信が44.4%(前回比8.6ポイント増)、読売新聞が42%(同6ポイント増)、毎日新聞が35%(同9ポイント増)など、なんとかダウンに歯止めがかかった格好だ。
とはいえ、不支持率は共同通信が43.2%、読売新聞が48%、毎日新聞が47%と、それぞれ不支持が支持を上回った状態のまま。共同、読売は“危険水域”とされる支持率3割台を脱したものの、毎日をはじめいくつかのメディアでは3割台にとどまったままだ。
自民党関係者は語る。
「安心できる布陣を敷いた。後は地道に経済政策優先で動けば支持率は回復するだろう。ひとまず解散は封印し、来年にタイミングを見て(解散)するのではないか」
この言葉にはウラがある。不支持が支持を上回っている以上、安倍首相で解散させないとの「意思」が感じられるからだ。都議選で自民党が惨敗した“後遺症”は未だ尾を引きずっている。支持率が下げ止まりをしたからと言って、安倍首相がフリーハンドで解散に打って出られるほど自民党が優位になったわけではないのだ。野党関係者は語る。
「加計学園問題は未だ終わったわけではない。疑問はさらに深まっているなかで、今後どのように説明していくのかが重要だ」
単に「知らなかった」を繰り返し、疑惑隠しを続けるようなら再び支持率は下がることになるだろう。そうなれば、
「安倍内閣は総辞職し、選挙管理内閣が組閣され、一気に解散に向かって走り出す。安倍首相では解散はさせません」(前出・自民党関係者)
と、安倍降ろしが始まるというのだ。
表紙(安倍首相)を替えず、さらに菅義偉官房長官、麻生太郎財務相といった重要閣僚を残してスタートした改造内閣。しかし、その真価が問われるのは、積み残した問題の処理と言われること自体、安倍政権の問題の深さを表しているように見える。
トップ画像:第3次安倍第3次改造内閣 首相官邸HP
この記事に関連するニュース
-
国民民主党に命運を握られ、低姿勢に…衆院選に大敗しても「石破首相の続投」が世論調査で多数を占める理由
プレジデントオンライン / 2024年11月15日 16時15分
-
就任のはるか前から「ブレブレ」だった石破首相...今後を占う「野球」エピソードとは?
ニューズウィーク日本版 / 2024年11月1日 17時38分
-
旧安倍派を敵に回して、国民民主・玉木氏にすがりつく…石破政権がわずか1カ月で「泥舟」になった理由
プレジデントオンライン / 2024年11月1日 17時15分
-
「玉木雄一郎首相説」が爆誕する体たらくぶり…万事休すの石破茂首相を待ち受ける「最悪のシナリオ」
プレジデントオンライン / 2024年10月31日 17時15分
-
【政界】「内憂外患」の日本をどう再生するのか?火種を抱えた石破茂首相に求められる覚悟
財界オンライン / 2024年10月27日 11時30分
ランキング
-
1生稲晃子氏の靖国参拝報道、共同通信が訂正し謝罪…韓国の「佐渡島の金山」追悼式典参加見送りに影響か
読売新聞 / 2024年11月25日 21時46分
-
2<独自>ビザなし訪日客に事前審査、不法滞在者〝居座り〟防ぐ 補正予算案で調査費計上へ
産経ニュース / 2024年11月25日 21時34分
-
3「今さらカネが原因とは考えにくい」楽天・マー君“電撃退団”のなぜ…移籍で「神の子」復活はあるのか?
集英社オンライン / 2024年11月25日 17時20分
-
4能登地震で不明の男性か 土砂崩れ現場で「人のようなもの」発見 石川・輪島市
日テレNEWS NNN / 2024年11月25日 20時18分
-
5「クマ駆除要請の拒否を認める」北海道猟友会 全道71支部に通知
HTB北海道ニュース / 2024年11月25日 18時31分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください