米強硬姿勢のみが金正恩を黙らせる
Japan In-depth / 2017年8月14日 12時4分
発言の「過激さ」に批判が集まると、トランプ大統領は、「私を嫌うマスコミと政治家が私の発言を批判しているが、このような発言をせざるをえなくしたのは前任者たちの失策によるものであり、また金正恩の危険な発想と戦争挑発によるものだ」と一蹴した。
いま日本でもトランプ発言が過激だとして、犯罪国家の危険な独裁者の暴言と民主的選挙で選ばれた大統領の発言を同列に扱い「挑発合戦」などと報道し、一部評論家は「どっちもどっち」などと「原因と結果」をごちゃまぜにする無責任な主張を行っているが本末転倒と言わざるを得ない。
トランプ発言に逆ギレしたのか金正恩は8月9日、危険極まりない「米領グアム周辺への火星12型ミサイル4発の発射計画」を人民軍戦略軍司令官に発表させた。ただこれまでの挑発とは異なり、その手順を:
①8月中旬までに計画を最終的に完成させ
②金正恩委員長に報告し
③発射待機態勢で命令が下るのを待つ
との3段階に分けることで、いつでも中断できる「逃げ道」は準備している。
■自衛権発動の大義名分得た米
金正恩委員長は、これまでのように「強硬には超強硬」で対応することが勝利の秘訣と考え、チキンレースを終わらせる一手として、この「グアム基地包囲発射計画」をひねり出し賭けに出たようだが、この計画の実行は、米国に「自衛権の発動」という大義名分を与え報復を受ける危険を高めることになる。
こうした金正恩の失策(自衛権への挑戦)を見抜いてか、8月11日朝、トランプ大統領はツイッターに「北朝鮮が浅はかな行動を取れば、軍事的に対応する準備は完全に整っている」と投稿した。(図1)記者団にその真意について聞かれると「そのままの意味だ」と答えた。
図1:トランプ大統領のツイート(2017年8月11日)
Military solutions are now fully in place,locked and loaded,should North Korea act unwisely. Hopefully Kim Jong Un will find another path!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2017年8月11日そして「北朝鮮が私の発言の重みを十分に理解することを望む」と述べ、軍事的報復をも示唆した上で「15日までに彼がグアムに何をするか見てみよう。何かをすれば、誰も見たことがないようなことが北朝鮮で起きる。」と強く警告した。
この記事に関連するニュース
-
[社説]ウクライナ侵攻千日 戦争終結への道筋示せ
沖縄タイムス+プラス / 2024年11月23日 4時0分
-
トランプは「米国は中国に対するパワーを持っている」と…安倍からトランプへの“最高の贈り物”とは
文春オンライン / 2024年11月20日 6時0分
-
「予測不能な男の再登板」ウクライナ・ガザ・中台・朝鮮半島・・・世界の安全保障の気になる行方は?
ニューズウィーク日本版 / 2024年11月13日 14時16分
-
トランプ氏再選…米外交はどう変わる? 誰が喜び、誰が戦々恐々としているのか
まいどなニュース / 2024年11月9日 10時30分
-
北朝鮮発射は「火星19」 新型ICBM、米韓に反発
共同通信 / 2024年11月1日 9時29分
ランキング
-
1G7外相会合で「ロシアに武器輸出」非難に中国政府「武器を提供したことはない」と反論
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月27日 18時41分
-
2レバノン停戦、市民に不信感も=「双方が違反する」と懸念
時事通信 / 2024年11月27日 19時55分
-
3中東、レバノン停戦を歓迎=イラン「犯罪者の処罰」訴え
時事通信 / 2024年11月27日 20時28分
-
4ソウルで記録的大雪=11月の最多積雪更新―韓国
時事通信 / 2024年11月27日 19時31分
-
5ミャンマー軍トップに逮捕状を請求 国際刑事裁判所の主任検察官「ロヒンギャの迫害に関与」
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月27日 20時47分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください