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高度プロフェッショナル制度反対 連合神津里季生会長

Japan In-depth / 2017年8月27日 0時0分

これらは「一見成果に応じているようだが、すでに多くの企業が成果に重きをおいた賃金体系を取り入れている」と述べ、「過労死・過労自殺の危険性を高める」ことになるとして、高度プロフェッショナル制度を盛り込む必要はないとの考えを示した。むしろ今ある制度の中で、成果が出ていれば就業時間を終えていなくても帰ることができるようにすべきだと述べた。

細川氏が、労働と休暇のバランスを上手くとるためにはどうしたらよいか、国が制度を作って後押しすべきか、それともある程度企業に任せるべきか、と質問した。

これに対し神津氏は、日本は休暇をうまくとることができない人が多い傾向にあると指摘し、「労働基準法は最低基準を決める法律であり、大事にしなければならない。」と述べ、過剰労働を抑えるために重要な法律であるとの考えを示した。

また、「現在数の足りない労働基準監督官を増やし」、違法であるブラックバイトやブラック企業は取り締まる等、運用をしっかりすべきだと述べた。

また神津氏は、「罰則をつけ(労働の)上限を規制しなくてはならない。今の「三六(さぶろく)協定」(注1)ではいくらでも働くことができることになっている」と述べ、上限を設けることの重要性を指摘した。「時代に応じ、労使関係でお互いのニーズの一致点を見出し、成果に応じた制度」を作る必要性を強調した。

 

■安倍政権と引き続き協議

働き方改革を掲げ作られた労働基準法改正案は2年間店晒しにされてきた。2年前の時点では労働基準法改正案は新自由主義的な考え方が基盤で作られたものである。連合が反対していた労働者派遣法は安倍一強時代に強行採決された。

こうした背景の中で「同じ労働基準法といっても、全然違うモードの時に作られたものを無理に合体させるのが本当によいことなのか。」と疑問を呈し、8月末の労働政策審議会でもその点を主張していく考えを示した。

 

■新生民進党、社会保障・教育立て直しを

民進党は離党者が続出する一方で代表選が控えている。政界再編の動きが予想される中で今後、連合はどういったスタンスで関わっていくのか、細川氏が質問した。

神津氏は、辞任した蓮舫前代表による、「新しい代表に民進党一本の姿を確立してほしい」というメッセージを重く受け止め、良い代表選にしてほしいと答えた。

また神津氏は、民主党時代から掲げていた「共生社会」の理念を挙げ、「負担の問題を抜きに将来は語れない。将来世代に向けて社会全体で負担を分かち合い、社会保障、教育をどのように立て直していくか、と世に問うていく姿を発信してほしい」と述べ、新生民進党に期待を寄せた。

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