北朝鮮ミサイルの「標的」は日本
Japan In-depth / 2017年9月1日 19時37分
弾道ミサイルは日本の上空を通過はしたが、北側の意図はあくまで日本を標的として、日本国内のどの拠点でも撃てる能力の明示だという解釈だった。
ワシントン・タイムズ同日付の記事も「この弾道ミサイルはグアム島の米軍基地を標的とはしなかったが、アメリカの重要な同盟国である日本を標的とした」という複数の専門家たちの見解を伝えていた。
同記事は「北朝鮮は今回のミサイル発射で日本国内のどのような標的をも攻撃できる能力を示して、日米の離反を図ろうとする意図をもうかがわせた」という専門家の意見をも載せていた。ここでもやはり日本は「通過」ではなく、「標的」という位置づけなのだ。
ミサイルが物理的に日本上空を通過しても、その意図は日本を標的とする攻撃能力の誇示だということだろう。
ウォールストリート・ジャーナル8月30日の記事もこのミサイル打ち上げを「北朝鮮の日本に対する正面からの挑戦」として描いていた。この記事は、挑戦された日本は軍事能力を大幅に増強して対応せざるをえないだろう、とも述べていた。
▲写真 米海兵隊F-35BライトニングIIステルス戦闘機、米空軍B1-B爆撃機、航空自衛隊F-15J 2017年8月31日 Photo By: Japan Air Self-Defense Force
日米間のこうした温度差は日本が最大の脅威であるはずの北朝鮮に距離的に至近な点を考えると、さらに奇妙に映る。やはり日本は「憲法9条さえあれば、平和は守られる」という式の幻想的な平和観が主流となってきたことに大きな代償を払わねばならないのだろうか。
トップ画像:米B1―B爆撃機等による空対地爆撃訓練(韓国ピルスンレンジ:Pilsung Range)2017年8月31日 Photo By: Republic of Korea Air Force
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