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北朝鮮の挑発に一喜一憂するな

Japan In-depth / 2017年9月13日 8時24分

 

〇欧州・ロシア

 欧州各国がようやく本格始動する。11日にはノルウェーの議会選挙、12日にはイタリア議会が選挙法改正案の原案を決定する。同日、フランスでは労組連合が政府の労働改革に反対しストライキを実施する。労働者にとってパラダイスは社会主義の中国ではなく、フランスであろう。

〇東アジア・大洋州

 上述の通り、11日にも北朝鮮に対する追加制裁決議が採択される可能性がある。もう一つの問題は北朝鮮の反応だ。これについても、ICBMの発射から新たな核実験の実施の可能性まで、あらゆる可能性が報じられているが、これも一喜一憂ではないのか。北朝鮮の核となるとマスコミは思考が一時停止する。

〇南北アメリカ

 今週米国では、新たな巨大なハリケーン関連の報道で明け暮れた。今回はテキサス州ではなく、フロリダ州だったが、最も興味深かったのは米国の地方政府が数日前から「強制避難命令」を出していたことだ。これが出ると市民は避難する義務があり、逆に、当局は避難しなかった住民に対し責任を負わない。

 命令発令後、市内に留まる住民がいれば、当局側は「彼らは自己責任であり、政府は救出しない」と明言していた。しかし、こんなことを日本の地方自治体関係者が言ったら大騒ぎになるだろう。良くも悪くも米国は徹底している。自己責任で行動する自由と救出される権利は共存し得ないのだ。

〇中東・アフリカ

 10日から20日まで、米軍とエジプト軍が共同軍事演習を実施する。エジプトといえば、最近米国が対エジプト軍事援助の減額や一部延期で大騒ぎになった国だ。あれだけ騒いでも、両国間の軍レベルの協力は意外にしっかりしているらしい。少しだけだが、ほっとした気分になる。

〇インド亜大陸

 12日から安倍首相がインドを訪問する。また、12日にから始まる恒例の国連総会では日米印三国外相会談も検討されているという。当然議題の一つは北朝鮮問題となるらしい。今週はこのくらいにしておこう。

 

いつものとおり、この続きはキヤノングローバル戦略研究所のウェブサイトに掲載する。

(この記事は、国連安全保障理事会における北朝鮮制裁決議が採択される前に書かれたものです。)

 

トップ画像:北朝鮮に対する制裁決議案を採択した国連安全保障理事会 2017年9月11日 出典:UN Photo / Mark Garten

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