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対北制裁、またもや空砲 中国の策謀

Japan In-depth / 2017年9月13日 13時0分

 習近平政権は金正恩北朝鮮労働党委員長に対し、「米国の石油禁輸案を引っ込めさせたし、従来通り供給できるようにした」とするメッセージを発したことになる。朝鮮戦争(1950年6月- 1953年7月)で北と「血の友誼」を交わした中国共産党の習近平総書記は10月の党大会で、「対米譲歩」の批判を交わし、権力基盤をさらに固めるわけだ。

▲ 写真 中国習近平国家主席夫妻と米トランプ大統領夫妻 ホワイトハウス 2017年4月6日 flickr : The White House

トランプ政権はまたもや、まんまと、習政権の策謀に引っかかったわけだが、 これまでの安保理の制裁決議で石炭などの輸入を全面禁止しており、繊維製品を禁輸対象としたことで、米国のヘイリー国連大使は「北朝鮮の輸出額の9割以上が禁輸対象となった」と強調した。しかし、中国などを経由した迂回輸出ルートはいくらでもあり、実効のほどは疑わしい。

 

▲ 写真 ニッキー・ヘイリー米国連大使 出典)Office of the President-elect

繰り返すが、対北制裁の最大の障害になっているのは中国だ。グラフが示すように、中国は石油製品と同様、鉄鋼製品も対北輸出を増やしてきた。石炭、そして今回の繊維のように、国連がいくら輸入禁止を決議しても、北は外貨の制約から免れている。北が輸入を増やせるのは、中国から信用を供与されているからで、中国の対北金融ルートを遮断しない限り、いかなる制裁も不発に終わるのだ。

 

(この記事には複数の写真が含まれています。サイトによって全て表示されないことがあります。その場合はhttp://japan-indepth.jp/?p=36036の記事をお読みください)

トップ画像:「中朝友誼(ゆうぎ)橋」中華人民共和国遼寧(りょうねい)省丹東市と朝鮮民主主義人民共和国平安北道(ピョンアンブクどう)新義州市(シニジュし)を結ぶ橋。中国側正式名称:鴨緑江(おうりょくこう)大橋  出典) flickr : photo by Prince Roy

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