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戒厳令全土へ?ドゥテルテ比大統領の野望

Japan In-depth / 2017年9月18日 14時48分

 ドゥテルテ大統領は「マニラ市民の混乱回避と安全確保のため」として21日に政府関連施設や学校を休みとすることを検討しており、21日には警備にあたる警察側との緊張した場面も予想される事態となっている。

 ドゥテルテ大統領は大統領就任直後からイスラム系反政府組織、共産勢力との和解路線を提唱してきた。しかしフィリピン共産党とは停戦で合意したものの、政治犯の釈放などの条件交渉が難航し、停戦合意は崩れ、今年6月以降だけでもダバオやパンガシナ州、ミンダナオ地方など各地で交戦が続く事態となっている。

 こうした事態打開のため、ドゥテルテ大統領の胸中には「戒厳令の全土拡大で共産勢力の一掃」という思いが生まれているのは間違いないとみられており、世論の動向をみながらそのタイミングを見計らっている可能性が強い。

 歴代政権が踏み切れなかったマルコス元大統領の遺体のマニラ英雄墓地への埋葬を実現させ、マルコス元大統領の生誕100年にあたる9月11日を出身地北イロコス州限定の休日とすることを許可したのもドゥテルテ大統領である。

写真)マルコス元大統領遺体の英雄墓地埋葬に反対するデモ2016年11月8日

Photo by Judgefloro

  こうしたドゥテルテ大統領とマルコス元大統領やその一族との関係をフィリピンの一部マスコミ関係者は「憧れの指導者とされるマルコスへの道を歩み始めた」と指摘、独裁者マルコスの「再来」への警戒感も強まっている。

 




トップ画像:写真)4度目の軍隊訪問する比ドゥテルテ大統領 ミンダナオ島マラウィ 2017年9月11日

出典)Presidential Communications Operations Office、Republic of Philippine

(この記事には複数の写真が含まれています。サイトによって全て表示されない場合は、http://japan-indepth.jp/?p=36113 でお読みください) 

 

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