北朝鮮の脅しに屈するな
Japan In-depth / 2017年9月21日 9時6分
このような状況の下、米韓両国、中国、日本をはじめとする主要な関係国の脅威認識の差が狭まってきたことは朗報だ。米国は、本土に対する脅威となるICBMが現実味を帯びてきたことから、日本や韓国と同様の深刻さで問題を捉えるようになった。
米国が、軍事的なものを含む全ての選択肢が卓上にあり、脅威が現実化すれば圧倒的かつ効果的な大規模な手段で対応するとしてきたのはこの証左である。中国も、核開発に関する北朝鮮の行き過ぎた挑発によって米国の軍事行動を誘発したとしても北朝鮮を支援しないことを明らかにしてきた。
北朝鮮は2度目の火星12号発射の後、同ミサイルが実戦配備され、米国をターゲットとする核兵器開発がほぼ終了した旨公表した。前述の通り、この主張を額面通り受け取る必要はなく、むしろ、制裁行動や国際社会の反発を前に、北朝鮮にとって選択の幅が狭くなってきた可能性もあると考えるべきだ。
▲写真 国連総会で北朝鮮を非難する米トランプ大統領 2017年9月18日 出典:United Nations
原点に戻る。北朝鮮が国際社会と共存していくためには核兵器及び弾道ミサイルの計画を「完全で検証可能、かつ逆戻りできない方法で放棄」するしかないという点だ。国際社会としては、制裁、対話、インセンティブ、軍事的行動など、あらゆる選択肢を駆使して、このことを北朝鮮自身に理解させなければならない。
トップ画像:北朝鮮の弾道ミサイル「火星12号」 出典/Missile Defense Advocacy Alliance
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