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真のテーマは経済 スペイン・カタルーニャ地方独立問題(上)

Japan In-depth / 2017年10月1日 18時0分

この戦いに、現在のフランスから多くの騎士団が参戦し、かつイスラムの内部抗争が起きたこともあって、この戦いは1492年、キリスト教徒の勝利に終わった。

この過程で、複数の王国が建国されたが、1469年、カトリック両王として知られるイザベル女王とフェルナンド国王が結婚し、この結果、半島中央部のカステーリャ王国とアラゴン王国が統合されることになった。

これがスペインの原型で、その後、地中海沿岸部のカタルーニャ、大西洋岸北部のガリシアなどが相次いで併合された一方、もともとカステーリャ王国の属領だった大西洋岸南部の地域は、現在のポルト市を首都として独立したのである。読者ご賢察の通り、これがポルトガルである。

これまた詳細に語る紙数はないが、15世紀の政略結婚や王国間の駆け引き、力関係によってスペインとポルトガルが形成されたので、もしも歴史の動きが少し違っていたならば、カタルーニャやアラゴンにポルトガルも加わった一方、カタルーニャは独立していたということも、十分に考えられるのだ。

したがってマドリードを中心とするカステーリャの人々は、

「ポルトガルは自国の一部だと考える反面、カタルーニャは外国だと思っている」などと言われる。

たしかに、我々日本人を含めて、世界的に「スペイン語」として認識されているのは、実はカステーリャ語で、他にカタルーニャ語、ガリシア語、バスク語が使われている。

今回取り上げたカタルーニャは、バルセロナを中心とする地中海岸北部の一帯だが、地理的な関係から、南フランスの言語の影響を強く受けており、カステーリャの人々に言わせると、あれは「スペイン語とフランス語のミックス」だということになる。ガリシア語というのは、大西洋岸北部で用いられており、こちらは「スペイン語とポルトガル語のミックス」だと言われる。

そしてバスク語だが、これは、生粋のスペイン人が聞いても分からない、というくらい、他の言語と共通性がない。バスクにも、独立を求める声は昔からあり、かつてはETA(バスク祖国と自由)を名乗る過激派が、反政府テロを繰り返した(今春、武装解除し終結)。

カタルーニャの場合、さかのぼれば18世紀のスペイン継承戦争、さらに20世紀にはフランコ独裁政権など、数次にわたってマドリードの政府やそれを支持する諸外国から迫害を受け、カタルーニャ語の使用を禁じられたりした。

こうした「歴史問題」が独立運動の底流にあることは間違いないのだが、それではなぜ、現地スペインで、分離独立の可能性が深刻に受け取られていないのか。

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