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不毛な政争に終止符を スペイン・カタルーニャ地方独立問題(下)

Japan In-depth / 2017年10月1日 18時0分

不毛な政争に終止符を スペイン・カタルーニャ地方独立問題(下)

林信吾(作家・ジャーナリスト)

「林信吾の西方見聞録」

【まとめ】

・10月1日、スペイン・カタルーニャ地方独立の是非を問う住民投票が実施される。

・しかし、同地方の独立支持派は50%台前後にとどまっている。

・中央政府が優れた経済・文化を誇るカタルーニャ地方を適正に処遇することが、感情的対立の解消に繋がる。

 

【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されず、写真の説明と出典のみ残っていることがあります。その場合はhttp://japan-indepth.jp/?p=36428で記事をお読みください。】

 

10月1日には、いよいよスペインのカタルーニャ地方において、独立の是非を問う住民投票が実施される。

前項で述べた通り、カタルーニャ州政府のカルラス・プッチダモン首相がこの発表を行った際、私はスペインにいた。いわば「かぶりつき」で現地の報道に接し、独立派の言う「カタルーニャ共和国」が本当に実現すると信じている人はさほど多くない、という心証を得たのである。

▲写真 カタルーニャ州政府カルラス・プッチダモン首相 2015年 Photo by catosfera

実は2014年にも、非公式ながら住民投票が行われており、「あなたはカタルーニャが独立することを望みますか?」

との設問に対して、実に80%以上の人が「Si(=Yes)」と回答した。

ところがここに問題があって、まず第一に、そもそも投票率が30%台にとどまっていた。各種の世論調査を見ても、独立を真剣に支持している人は、時期により媒体によって多少の差はあるものの、おおむね48~53%で推移している。

ただ、中央政府のマリアーノ・ラホイ首相は、単に投票率の低さをあげつらって、この住民投票自体を「大失敗」と嘲笑した。中央政府、とりわけ首相も属するところの、与党・国民戦線のこうした態度が、住民の怒りを買い、独立派の勢力伸長に寄与していることは疑う余地がないのだが、しかし、くどいようだが、こうした住民感情と独立の蓋然性は別問題なのである。

▲写真 スペイン中央政府マリアーノ・ラホイ首相 2014年3月 flickr: European People's Party

英国スコットランドの独立問題と比較すると、分かりやすい。

ご承知のように英国は、共通通貨ユーロにも加盟しておらず、今やEUそのものから脱退せんとしている。

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