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“国歌斉唱不起立”に見る米人種問題の本質2

Japan In-depth / 2017年10月4日 12時0分

黒人に同情的であるとされる民主党は何ら抜本的な手を打たず、黒人女性の間の民主党支持率は2016年から2017年の間に11ポイント下落する一方、「民主党も共和党も支持しない」とする割合は13%から21%へと急増している(黒人女性ラウンドテーブル、BWR調べ)。誰も、何も信用できないのである。

元民主党大統領候補のヒラリー・クリントン氏(69)は、NFLでの黒人選手の抗議行動をトランプ大統領が非難したことに異議を唱えた。だが、これは「進歩主義的」白人のアリバイ作りであり、制度設計を見直すという核心を避けたものだ。

問題は選手の不起立の是非や白人至上主義者の銅像撤去ではなく、「白人は推定無罪、黒人は推定有罪」という米国のDNAそのものなのである。

南部ミシシッピー州で白人至上主義者たちと闘うフリーダムサマー運動に参加した黒人活動家ファニー・ルー・ヘイマーさん(1917~1977)が、1964年に「うんざりすることにうんざりした。(“I Am Sick And Tired Of Being Sick And Tired.”)」と述べた言葉は、現在の米国で黒人選手たちの抗議運動に白人の反感が強まるなか、ますます重みを増している。

写真)ファニー・ルー・ヘイマー氏 ©Warren K. Leffler, U.S. News & World Report Magazine; Restored by Adam Cuerden

(1の続き。全2回)

トップ画像:警官に射殺されたアンソニー・スミス氏 出典)Black Matters US

 

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