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日本女子柔道トップが米で指導

Japan In-depth / 2017年10月10日 22時6分

同校の教授で柔道部長のトム・テデッソ中佐は「日本の一流男女選手の技術に実際に触れることは当校学生には非常に貴重だ」と話していた。

田知本選手は首都ワシントンの「ジョージタウン大学・ワシントン柔道クラブ」でも指導や練習をした。このクラブは大学の柔道部と町道場が一体となった組織で、海軍士官学校柔道部よりもずっと数が多く、柔道の水準も高い。

同クラブのメンバーは大学生だけでなく、医師、弁護士、政府職員、警察官、連邦検事、技師、ビジネスマンと、多種多様で、みなそれぞれ田知本選手の日本柔道の魅力を吸収していた。

田知本選手自身はこの3週間の指導と練習を終えての感想を次のように語った。

「海軍士官学校では、技の説明だけではなく、練習メニューを考えました。自分の伝えたいことが言葉にできず、苦労しました。海軍士官学校では、強くなりたいと思う学生が多くいたように感じられました。私との乱取りが終わった後に、自分のどこが悪かったのか、どうしたら強くなれるかを質問されることや、自分の苦手な相手の特徴を伝えてきて、このような選手にはどう戦えばいいのかなど積極的に質問されることが多かったです。

海軍士官学校の選手はみんな力が強いため、力で技に入ってくることが多く、バランスを崩すことをあまりしていなかったので、技だけではなく崩しも練習でのポイントにしました。最終日には、『自分自身が、上手くなっていっていることが実感できた、来てくれてありがとう』と感謝の言葉を話してくれる選手もいて嬉しかったです」

「ワシントン柔道クラブの目の不自由な選手から、試合に出るので見に来てほしいと誘われて少しの時間でしたが、見学させて頂きました。その大会にはワシントン柔道クラブの選手や海軍士官学校の選手が数名参加していました。会場につくと、指導を行った選手が、挨拶に来てくれたり、自分が指導した連続技を試してくれたことを聞き、嬉しかったです。どちらのクラブも、熱心に説明を聞き、わからないことはどんどん質問してくれる積極性のある姿勢に、柔道が好きだということが伝わってきました。教えたことをすぐに試そうとしてくれる選手たちに、本当に来てよかったなと感じました。海外での柔道指導は、初めての経験でしたが、どちらも温かく迎えていただき充実した日々を過ごすことができました」

田知本選手自身の感想は以上のようだが、この種の柔道交流は日本とアメリカとの間で進む各種の交流のなかでも、きわめて異色であり、実効のある活動だといえよう。

トップ画像:米で指導に当たる田知本愛氏

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