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朝日、ナチスで安倍叩きの愚

Japan In-depth / 2017年11月9日 10時29分

 

 衆院選の光景をみて、この話を思い出し、胃液が逆流するような苦さを感じた。安倍晋三首相は各地の街頭で、真っ先に「北朝鮮の脅威」を訴えた。こんな演説、時の首相から聞いた覚えはない。

 

 むろん戦争をしたいのではなく、票が増えると踏んだのだろう。麻生太郎財務相は自民大勝の選挙結果には「明らかに北朝鮮のお陰もある」と吐露している≫

 

 ゲーリングというのはナチスはナチスでも、100年も前の1918年に終わった第一次世界大戦でドイツ帝国軍のパイロットとして活躍した軍人である。その後、ナチスに加わり、ヒトラー政権の中枢となったが、とにかく古い。

 

だが松下記者はいまの民主主義の日本の安倍首相の言動はそんな100年近く前の帝国ドイツやナチスの軍人と同じだと断ずるのである。

 

 松下記者は今回の総選挙で安倍首相の演説を聞いて、そのゲーリングの言葉を思い出し、「胃液が逆流するような苦しさを感じた」というのだ。本当だろうか。同記者はいつもゲーリングの言葉を胸にして、目の前の日本の政治をみているのだろうか。そしてなによりもこのゲーリングと安倍晋三との重ねあわせが愚の骨頂である。

 

 ヒトラー時代のドイツと、いまの日本と、時代も環境もあまりに異なる。共通項などなにもない。なんの関係もない二人の人物をいま重ねあうのは、ひとえに松下記者の頭の「安倍憎し」のオブセッション(妄念)と思えてくる。安倍叩きのためなら、悪魔でも引き合いに出すという、記者としてのゆがみの結果だろう。

 

写真)第四次安倍内閣発足記者会見を行う安倍首相 

平成29年11月1日

出典)首相官邸

 

 しかも松下記者が引用するゲーリングの言葉は自国への「攻撃」や「危険」は実在しないのに、ただ戦争をしたいために煽るのだという意味である。そして安倍首相の説く「北朝鮮の脅威」も実在しないと示唆している。実在しないのに「票が増える」とみて、その脅威を訴えている、というのだ。

 

 松下記者は日本にとっての北朝鮮の脅威は実在しないのに、安倍氏が得票のために、いかにも実在するかのように、ウソをついていると述べているのに等しいのである。だからこそ「胃液が逆流する」というのだろう。

 

 松下記者は日本にとって北朝鮮の核兵器や長距離弾道ミサイルの脅威は存在しない、というのか。自民党が今回の総選挙で大勝したのは、存在しない脅威を存在するとして虚偽の主張を続けたからだというのか。

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