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中国パンダ外交でフランスに接近

Japan In-depth / 2017年12月18日 15時58分

フランス国内のワインの消費量は年々減っており、輸出先を開拓することが重要課題であったが、ワインの消費量が世界で5位になった中国に直接販売でき、アリババが門を開いている世界にインターネットを通じて売れる販売経路を得られるとなれば、メリットが大きい。

▲ 写真)VinexponoとAlibaba Groupが覚書(MOU)を締結する様子 出典)VINEXPO Bordeaux2017©Jean-Bernard Nadeau

 

中国との経済活動が活発になることによってフランスにおいての中国語の需要は年々高まり、中国語を高校の授業に取り入れる学校も増えて来た。パリのあるイルドフランスだけでも中国語を教えている高校は24校ある。

ちなみに日本語が学べる高校は現在イルドフランスでは2校のみだ。フランスはヨーロッパでもっとも日本語を習う学生の人数が多く、今年はその人数も過去最高であっても、この数の差なのだ。このことからも、フランスでは中国が重要視されつつある現状が垣間見れるのではないだろうか。


しかしながら、フランスにおいて日本が完敗しているわけではまったくない。カメラはニコンやキャノン、フィルムは富士フィルム、ゲームは任天堂など、複数のメーカーが長きにわたり一定の地位を確立している。またフランスの市場から次々と姿を消した日本電化製品も、最近ではスーパーの広告にパナソニックのテレビやソニーDVDプレイヤーなどがおすすめ商品に掲げられ、高価格帯だけではなく、低価格帯でもまたチラホラみられるようになってきたのだ。

だいたい大きく躍進した日本以外のアジア勢も、今後も成功続けられるかはわからない。例えば、フランスでは自国ブランド製品が多く出回るようになってきたことは大きな打撃だろう。前出のフランスのスーパー・オーシャンは、2013年に独自の電化製品のブランドであるQiliveを立ち上げたが、まだ4年しか経っていないのにもかかわらず、コンピューター、タブレット、携帯、DVD、電動ブラシ、電子レンジなどなど、他分野の商品が次々と発売され急速に成長しているのだ。そして驚くことに、つい最近までLenovo、ASUS、LGエレクトロニクス、SAMSUNGの製品ばかり並んでいた店頭にQiliveが占める割合が増え、低価格帯の分野で大きく名前を上げ始めている。

メーカー評価サイトでも、韓国や中国製品とほぼ同じと評価されているが、フランスのメーカーであるためか、デザインも優れていて、自国メーカーと言う理由で商品を選ぶフランス人も多く、これからももっと伸びていきそうな勢いなのである。日本の電化製品も再度販売数を伸ばせるかは、今後の活動しだいなのは間違いない。

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