都心の大学、本当に必要? 東京都長期ビジョンを読み解く!その56
Japan In-depth / 2017年12月25日 11時20分
16世紀の大学、19世紀以来の国民国家の関与が大学をどう変えてきたのか、その成り立ちを考えれば、短期的に大学の在り方が変わっていかざるをえない(吉見俊哉さんなどの言説に詳しい)。今後の大学の存在意義やあり方の改革を進めていく活動を国に先んじて方向性を示す、支援してみてはどうだろう。早急な大学の収益改善、生き残りなどしか考えない浅い思考では「既得権益の打破」という言葉もむなしく響く。
そもそも「地方創生」の必要のない東京23区が、「地方版総合戦略」の策定、各種交付金などを国からいろいろもらってきた。その時に「必要ない」と言って断っていれば、今回の発言も論理一貫性はある。地方創生の中で議論され、打ち出されてきた方針に反対するのは筋が通らないといっても過言ではない。
そもそも、東京一極集中についての配慮や解決策を打ち出せなかったからこそ、「希望の党」は負けたという面もあることをわかっていない。全国から見ると小池さんたちはなんか東京でやっているね~と思え、都会のことだけやっているように(有権者には)見えた。「排除」発言よりも「都心ファースト」すぎた姿勢こそが党の選挙における敗北の理由ではないかと個人的には思ってしまう。
▲写真 明治大学駿河台キャンパスリバティタワー Photo by Suginami
高層ビルがキャンパスという大学も増え、人気も集めていて、ますます競争が加速しそうな現実。「23区内の大学の定員数だけを抑制するといったような弥縫策では、日本が抱えている課題を解決できない」(小池知事発言)のなら、そうしたビジョンの打ち出しを期待したい。
【訂正】本記事(初掲載日2017年12月25日)中、以下の部分を修正致しました。
(1)
誤:ニューアーク
正:ニューヘイブン
(2)
誤:全国国
正:全国
(3)
誤:短期的に
正:早急に
(4)
誤:打ち出さてきた
正:打ち出されてきた
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「東大」の地位を脅かす「幻の移転案」その顛末 戦前の「東大一極集中」は東京にあったから?
東洋経済オンライン / 2024年5月22日 15時0分
-
都民ファ尾島紘平幹事長、石丸伸二氏に「東京を舐めるな」 都知事選出馬会見受けて突き放す
日刊スポーツ / 2024年5月18日 14時52分
-
社説:電源構成計画 再エネ拡大に集中せよ
京都新聞 / 2024年5月17日 16時5分
-
小池百合子都知事、都知事選3選出馬明言せず「私は現職。毎日種まきに集中」出馬関連質問集中も
日刊スポーツ / 2024年5月17日 15時31分
-
「小池都知事はエジプトのエージェント同然」カイロ大の体質を知り尽くすジャーナリストが看破
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年5月13日 9時26分
ランキング
-
1ごみの分別作業中に「赤ちゃんのような死体」 横浜のごみ集積場
毎日新聞 / 2024年5月22日 21時56分
-
2SEVENTEENが紹介”映えスポット”に観光客殺到 「規制していない」と東京タワー広報
スポーツ報知 / 2024年5月22日 6時0分
-
3「カスハラは何人もしてはならない」あらゆる職場や間柄で禁止…東京都が今秋にも条例化へ
読売新聞 / 2024年5月22日 19時39分
-
4【速報】札幌・すすきの 歩行者2人次々とはねられる 車の運転手も搬送…体調不良訴える
STVニュース北海道 / 2024年5月22日 22時46分
-
5【速報】「夢グループ」元部長ら2人が会社に約3700万円の損害を与えたとして背任の疑いで逮捕 警視庁
日テレNEWS NNN / 2024年5月23日 10時21分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください