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南北対話で核問題の解決はない

Japan In-depth / 2018年1月16日 17時54分

写真)37歳の誕生日を迎えたジャレッド・クシュナー氏とイヴァンカ・トランプ氏夫妻
出典)イヴァンカトランプ インスタグラム

 

先週も書いた通り、同書の著者M・ウォルフ氏は毀誉褒貶相半ばするジャーナリストで、書かれた内容のどれが真実かは不明な点も少なくない。この暴露本については今週の産経新聞のコラムで詳しく取り上げたので、時間があればご一読願いたい。

 

もう一つの注目点は朝鮮半島の南北対話の進展だ。筆者は南北閣僚級会談の実現を驚かないが、成果については懐疑的である。北朝鮮のこの種の微笑作戦はこれが初めてではない。成功することを祈っているが、決して長続きはしないだろう。理由は北朝鮮の真の意図が核問題の解決ではないからだ。

 

五輪と核開発は次元の異なる問題、核開発が戦略問題であるのに対し、五輪はあくまで戦術問題である。経済制裁が効き始めている現在北朝鮮は、是が非でも五輪を開催したい韓国の足許を見ている。核開発を断念することなく、米韓関係に楔を打ち込みつつ、政治的、経済的に利益を最大化したいのだ。

 

そうであれば、オリンピック、パラリンピックの終了後、全てが元へ戻る可能性は高い。北は取れるものを取ったら、核兵器開発の完成に向け必要な実験を再開するだろうし、米国は対話が動かなくなった段階で種々の軍事演習を再開するからだ。仮に南北首脳会談を開いても、成果は戦術的なものとなろう。

 

 


写真)平昌冬季オリンピック・パラリンピック成功確約大会に
参加する広報大使のキム・ヨナ元フィギュアスケート選手と文在寅大統領 (2017年7月24日)
出典)TheBlueHouseKR

 

〇欧州・ロシア

 

今週の欧州は外交のオンパレードだ。17日に安倍首相が東欧歴訪を終えて帰国する。同日、オーストリア首相がドイツを訪問しメルケル首相と首脳会談を行い、スペインのカタルーニャ州では新州議会が第一回会合を開く。17-18日にはクロアチア大統領がボスニアを訪問、18日には英仏首脳会談が開かれる・・・といった具合だ。

写真)リトアニア共和国 杉原記念館を訪問する安倍首相 2017年1月13日
出典)首相官邸

 

どれもルティーンの会合だが、新味があるとすれば20日にローザンヌで国際オリンピック委員会が南北朝鮮の代表と会合し、平昌への北朝鮮参加について話し合うことぐらいだろう。それにしても最近の韓国の前のめりは如何なものか?どうせ五輪が終わったら全てが元へ戻るだろうに・・・。

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