1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

NHKよ、「値下げ」しなさい

Japan In-depth / 2018年1月18日 12時39分

 

■受信料制度の在り方

 

そして、受信料制度の在り方の議論も尽くされていない。そもそも受信料の支払い率は80%(17年度)にとどまっている。つまり5人に1人は払っていないのだ。契約収納費も年間600億円に迫る。テレビが家にない世帯も増えている中、受像機があれば受信料は徴収、という現制度はどう考えても時代にあってない。

 

NHKはインターネット同時配信にえらく熱心だ。実験と称してネット同時配信を行っており、その頻度は年々増している。(インターネットサービス実施計画)確かに大きな災害や重大ニュースの際の同時配信は公共性が高く視聴者にとって有益だろうが、その背後には「ネット受信料」徴収の思惑も見え隠れする。

 

ネット同時配信はコストがかかることから、民放は及び腰だ。「民業圧迫」との声も聞こえる。NHKが「ネット受信料」を考えているのなら、受信料制度そのものを根本から見直す必要があろう。地上波、BS、ネット、それぞれ単独で、もしくは組み合わせて受信できるような仕組みがあってもいい。テレビやスマホを持っていれば強制徴収という仕組みには無理があろう。「値下げ」は一切しないが、取れるところから取るぞ、というのでは到底国民の理解は得られない。

 

■潤沢な取材費

 

筆者は元民放記者だが、取材現場でNHKを見ていていつも不思議に思うのはなぜこんなにたくさんの人員を配置するだろう、ということだ。民放記者が一人でカバーしている現場に数名来ることもざらだ。とある中継現場でのこと。先輩記者が後輩記者の原稿作成を手伝い、ここまでは良かったが、その後いざ中継となったら、カメラの後ろからカンペを後輩記者に見せてあげていたのをみてのけぞった。民放ではありえないことだ。

 

また、これは筆者がNY特派員だった時のこと。2000年の米大統領選取材で、ゴアvsブッシュが接戦となっていた。終盤、双方がフロリダ州で相手の開票にけちをつけ、連日の訴訟合戦となった。州都タラハシーにある最高裁判所前。私はディレクター、カメラマンと3人で中継現場にいたわけだが、NHKさんは中継車を正面玄関わきに横付けし、大きなビニールテントを張ったかと思うと、中に机やテレビや様々な機材を運んでミニ中継基地をお作りになった。人員も10名近くいたと思う。これには驚いたというより、苦笑してしまった。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください