トランプ政権、とん挫はない 古森義久氏(上)
Japan In-depth / 2018年1月26日 0時0分
古森氏は、「オバマ元大統領は、リベラリズム、大きな政府、まず弱者を優先して政府が国民の面倒を見ていくという考え方」で、トランプ氏の支持者層は「オバマ政権にあまり利益を受けなかった、むしろ無視されてきた人たちである」とし、より貧しく恵まれない弱者の救済に税金が使われ、自分たちの福祉に反映されていないと感じている中間層がトランプ氏の支持層であるとの考えを示した。
▲写真 トランプ米大統領 flicker:Gage Skidmore
細川氏が「トランプ支持者層の支持率は下がらないのか。」と聞くと、古森氏は「下がらない」と明言した。「色々な種類の世論調査があるが、(トランプ大統領)の約40%の支持者で、もう一度選挙を行ってもトランプに入れるという人が80%から90%いる」という。
古森氏は、トランプ支持者の支持が堅固であることを示す例として、トランプ大統領就任後、いくつか行われた連邦議会の特別選挙を挙げた。アラバマ州の選挙で共和党は初めて負けたが、それ以前の4回の選挙では全て共和党が勝った。古森氏は「民主党はトランプ大統領に対する住民投票、国民信任投票のつもりで全力投球で戦ったが全部負けた。」と述べ、依然として共和党に対する支持は固いとの見方を示した。
■ 日本におけるトランプ氏に対する評価
古森氏は、ニューヨークタイムズ、ワシントンポスト、CBS、MBC、ABC、そしてCNNといった大手メディアが元来民主党びいきであると強調し、日本でアメリカの動向をみる場合に気を付けるべきだと指摘した。
古森氏は「トランプ大統領で評価できるのは、経済。株価が市場記録破り。そして失業率が20何年ぶりに一番低くなり、今、成長率も(よい)。しかし、このことは日本ではほとんど報じられない。」と述べ、「今の日本のアメリカ評、トランプ評というのはとにかくトランプ大統領の悪いところだけ見てネガティヴな像を描いているが、これはアメリカの大手メディアが必死になって描いているいわば非常にバイアスの強いリベラル傾斜のイメージである。ここのところをもう少し真ん中や保守系のメディアの情報もとらないとアメリカの状況を見間違える」と指摘した。
日本におけるトランプ大統領に対する評価の中で、史上最低の支持率だからもう辞めてしまうのではないか、民主党が仕掛けている部分も多いといわれているロシア疑惑や、閣僚の辞任等の問題で、弾劾されるのではないか、崩壊するのではないかといった見方がある。
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