日米関係、日本は主体性を持て 古森義久氏(下)
Japan In-depth / 2018年1月26日 0時2分
さらに、3度の中東戦争を経て、イスラエルという国が認知され、和平が進んでおり、残るのはイスラエルとパレスチナの問題になってきたとし、和平交渉に関しては「オバマ政権時代から止まっている。エルサレム宣言をしたから中東和平が止まったのではなく、中東和平交渉が止まってるから今これ(エルサレム宣言)をやってみてもやらなくても和平交渉には影響はないだろうという計算がトランプ大統領にはある。」と述べた。
古森氏は、サウジアラビア、トルコとの関係もよくなり、公約の外交政策のトップに位置付けたイスラム国の撲滅も今のところ達成していることから、「トランプ大統領は、エルサレム宣言によりまた戦争が起きるということにはならないだろうという自信を持った。」と指摘した。
■ 日米首脳同士の関係
細川氏は「安倍首相に対するトランプ大統領の信任は厚いときくが、これまでと比較し現在の日米関係をどうみるか」と質問した。
古森氏は「この瞬間だけみれば、首脳同士の心地よさ、交流、意思疎通の円滑さは戦後最も緊密ではないか。政策面も含めて(安倍首相とトランプ大統領は)個人的な相性があっているのではないか。」と答えた。
▲写真 安倍首相と米トランプ大統領と豪ターンブル首相 出典:2017年11月25日の首相官邸Facebookより
北朝鮮や尖閣諸島の問題を抱える中国に対し、軍事面から見て日本はアメリカに頼らざるを得ない現状をみると、古森氏は「今、両首脳が緊密なのはいいことだが、安倍首相はなんでもトランプ大統領のいうことに賛成するのかという意見もある。」と指摘し、「もう少し自主性があっても日米関係の絆を揺るがすことにはならないのではないか」と述べた。
細川氏は「本当の意味で対等な関係が理想だ。(安倍首相には)トランプ大統領と上手くやっていくセンスを大いに生かして日本の政治を導いてくれることを期待している」と述べた。
(この記事はラジオ日本「細川珠生のモーニングトーク」2018年1月6日放送の要約です)
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