金正男氏、暗殺4日前米情報機関員と接触?
Japan In-depth / 2018年2月2日 10時38分
大塚智彦(Pan Asia News 記者)
「大塚智彦の東南アジア万華鏡」
【まとめ】
・金正男氏殺害4日前に米国人と面会していたことが明らかになった。
金正男氏が殺害される4日前に米国人と面会していたことが明らかになった・タイ・バンコク在住の韓国系米国人とされ、米情報機関と関係があったとの報道あり。
・ このままでは実行犯2被告だけが有罪となり「スケープゴートによる幕引き」の懸念あり。
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北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏がマレーシアのクアラルンプール国際空港で2017年2月13日に猛毒神経剤VXガスで殺害された事件の公判が1月29日にクアラルンプールの裁判所で開かれ、新たに金正男氏が殺害される4日前に米国人と面会していたことが明らかになった。
これは同日の公判で証言に立ったマレーシア警察の警察官が被告側弁護士の質問に答える形で明らかにした。証言によると、金正男氏は殺害の4日前にあたる2017年2月9日にマレーシア北西部アンダマン海にあるリゾート島ランカウイで米国人と面会していたという。
写真)ランカウイ島
出典)Pixabay フリー写真
警察官は面会相手の米国人の名前、滞在先のホテルなどは明らかにしなかったが、この米国人はタイ・バンコク在住の韓国系米国人とされる。一部報道ではこの韓国系米国人は米情報機関で働く、あるいは米情報機関に情報提供する立場にあったといわれ、金正男氏との面会がなんらかの政治的目的があったことは確実とされている。
金正男氏は旅券の出入国記録から同年2月6日にマカオからマレーシアに入国したことが分かっているが、何日にランカウイに向かったのかは不明という。
米国人との面会後の2月12日にはランカウイからクアラルンプールに金正男氏は戻り、暗殺当日の13日、マカオに渡航するために空港に赴き、殺害された。
同裁判では金正男氏の顔面にVXガスを塗り付けた暗殺の実行犯としてインドネシア国籍のシティ・アイシャ被告とベトナム国籍のドアン・ティ・フォン被告の2女性が逮捕され、殺人容疑で起訴され公判が続いている。裁判で有罪となれば最高刑は死刑もありうる。両被告は逮捕直後から、「テレビ局のドッキリ番組の収録だと信じていた」として無罪を主張している。
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