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論議呼ぶオバマ前大統領夫人肖像画

Japan In-depth / 2018年2月22日 13時15分

論議呼ぶオバマ前大統領夫人肖像画

古森義久(ジャーナリスト・麗澤大学特別教授)

「古森義久の内外透視 」

【まとめ】

・ミシェル・オバマ前米大統領夫人肖像画の表情やドレスに批判。

・画家は夫人の人間像を加味、あえて似ていない肖像画を描いた。

・ドレスも夫人を象徴するような黒人の芸術を生かしたもの。

 

【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されず、写真の説明と出典のみ記載されていることがあります。その場合はhttp://japan-indepth.jp/?p=38582で記事をお読みください。】 

 

■ミシェル夫人の肖像画への賛否

アメリカの首都ワシントンの国立肖像画美術館に前大統領のバラク・オバマ氏と夫人のミシェルさんの肖像画が2月中旬、展示された。歴代大統領夫妻の肖像を公式に描いて、飾ることは米国政府の規則でも決められた伝統的な習慣だが、今回はミシェル夫人の肖像画に対してさまざまな意見が巻き起こった。

▲写真)ワシントン 国立肖像画美術館 出典)クリエイティブコモンズ

一つには肖像画は本人に似ていない、という批判だった。もう一つは彼女が着たドレスがあまりに強烈すぎるという批判でもあった。だがこの画を賞賛する側からは、これでこそよいのだという強い声もあがり、ちょっとした論争を生んでいる。

▲写真)ミシェル・オバマ前大統領夫人の肖像画 出典)photo by Amy Sherald

 

■あえて”似ていない”肖像画!?

アメリカ合衆国第44代大統領のオバマ氏とミシェル夫人の肖像画はそれぞれ個別だが並んで、2月12日に国立肖像画美術館の展示室に飾られた。屈折した論議を呼んだミシェル夫人のポートレイトは薄いブルーの背景に白地の大きく広がったガウンを着用して、イスに座った彼女が右手を顎の下に、左手を膝の上に、それぞれ軽くあてた姿だった。

▲写真)オバマ前大統領夫妻の肖像画 出典)youtube The Smithsonian’s National Portrait Gallery

オバマ氏が大統領職を辞めてからちょうど1年と20日ほどのこの肖像画展示はアメリカのメディアでも映像つきで大々的に報じられた。政治、美術の専門家をはじめ一般アメリカ人からも多数の意見や印象が寄せられた。批判と賞賛と、多様な反応だが、批判的な意見では「肖像画の女性はミシェル夫人に似ていない」というのが多かった。絵のなかのミシェル夫人は実物よりも肌の色が明るく、顔の印象も柔らかく女性っぽすぎる、という声が表明された。

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