米記者、トランプ報道で錯乱
Japan In-depth / 2018年3月21日 20時0分
古森義久(ジャーナリスト・麗澤大学特別教授)
「古森義久の内外透視 」
【まとめ】
・米ジャーナリスト大御所、トランプ報道で「記者の一部は感情的に錯乱」と発言。
・発言はウォーターゲート事件でニクソン政権の不正暴いたボブ・ウッドワード氏。
・メディア界長老の指摘は、米メディアの健全性を示している。
【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されず、写真説明と出典のみ記されていることがあります。その場合はJapan In-depthのサイトhttp://japan-indepth.jp/?p=39099でお読みください。】
「トランプ大統領について報道するアメリカ人記者の一部は感情的に錯乱している」
———こんな辛辣な批判がアメリカ人記者の超ベテランから表明された。1970年代のウォーターゲート事件で時のニクソン政権の不正をあばき、大統領を辞任にまで追いこんだ調査報道の元祖ボブ・ウッドワード氏が最近、ニューズウィーク誌に語ったのだ。その発言が3月中旬、複数の他のメディアによりいっせいに報じられた。
▲写真 ボブ・ウッドワード氏 flickr : LBJ Library
ウッドワード氏はウォーターゲート事件当時に所属していたワシントン・ポストで同僚のカール・バーンスタイン記者とともに積極果敢な調査報道にあたった。両記者は民主党本部に侵入して、盗聴などを図った犯人たちの共和党ニクソン政権へのつながりを次々にあばき、民主党側の議会での弾劾に勢いを与えて、1974年8月にはニクソン大統領を辞任にまで追いこんだ。
▲写真 カール・バーンスタイン Photo by Larry D. Moore
その結果、ウッドワード、バーンスタイン両記者の仕事ぶりは調査報道の模範のように賞賛された。両記者は一種のヒーローともなり、その活動は映画化までされた。
そのウッドワード記者は40余年後のいまもワシントン・ポストに勤め、副編集長の地位にある。そしてこのほどニューズウィークのインタビューに応じて、最近のトランプ報道への感想を述べたのだという。各紙誌でも報じられたそのウッドワード発言の内容は以下のようだった。
「トランプ政権についての報道では、一部の記者たちはときおり感情的に錯乱している。MSNBCテレビとかFOXニュースをみると、トランプ大統領をいつもけなしているか、ほめているかだ。正しい答えはその真ん中にあるはずだ。記者たちは個人的な政治意見を排さなければならない」
-
-
- 1
- 2
-
この記事に関連するニュース
-
民主・有力上院議員がバイデン氏に撤退求める議員グループ結成を検討 ワシントン・ポストが報じる
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年7月6日 8時49分
-
バイデン氏撤退巡り民主党内の攻防激化 上院議員の要求に対抗「トランプに勝つ」
産経ニュース / 2024年7月6日 7時9分
-
民主上院議員、バイデン氏選挙戦巡り会合開催か 撤退求める議員団結成との報道も
ロイター / 2024年7月6日 6時20分
-
トランプが免責ならウォーターゲート事件も「チャラ」だった──元ニクソン法律顧問
ニューズウィーク日本版 / 2024年7月3日 18時5分
-
トランプ氏に軍配、テレビ討論会 民主党内「パニックに」、米報道
共同通信 / 2024年6月28日 21時15分
ランキング
-
1【都知事選】石丸伸二氏、古市憲寿氏と対話かみ合わず「同じ質問」「もう1回言えということ?」
日刊スポーツ / 2024年7月7日 23時53分
-
2石丸伸二氏の敗訴確定 安芸高田市長選ポスター巡り、支払い命令
毎日新聞 / 2024年7月8日 17時42分
-
3パワハラ疑惑告発した元兵庫県民局長が姫路市内で死亡、自殺か 家族から行方不明届 斎藤知事の告発文書問題
産経ニュース / 2024年7月8日 14時58分
-
4国の「戸籍情報連携システム」で障害 複数の自治体でトラブル 本籍地以外の自治体で戸籍謄本取得できず
MBSニュース / 2024年7月8日 12時0分
-
5【速報】ミュージシャンの金子大地容疑者らを逮捕 大麻草を所持していた疑い 奈良県警
MBSニュース / 2024年7月8日 17時35分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)