米記者、トランプ報道で錯乱
Japan In-depth / 2018年3月21日 20時0分
「記者やメディアがあまりに政治的になってしまうことは破壊的だ。個人の感情はより多くの取材の努力に向けられるべきで、自分の気分や結論に注がれてはならない。とくにテレビの論評では独善やうぬぼれがよくみられる。記者や評者が大統領をあざけっているのだ」
「私たちがニクソン大統領について報じたときは、いまとはとても異なる時代だったとはいえ、大統領をあざけるような語調は報道には決して取り入れないようにした。なによりも事実はなにか、という点に徹底したつもりだ」
今回、報じられたウッドワード氏の発言は以上だった。この言葉を読むと、一見、トランプ大統領への中傷と礼賛との両方の行き過ぎを批判しているようにも解釈できる。だが、さらによく読むと、その批判の真のホコ先はトランプ大統領への「あざけり」報道に向けられていることが明白となる。
この点には深い含蓄も感じられる。なぜならウッドワード記者がいまもなお副編集長を務めるワシントン・ポストこそ、きわめて激烈なトランプ大統領糾弾の報道で一貫しているからだ。ワシントン・ポストはトランプ氏に対しては大統領選挙キャンペーン中から攻撃に攻撃を重ねてきた。その新聞の中枢にいるウッドワード氏がトランプ大統領を感情的になって錯乱したように叩くことはよくない、と述べるのだからおもしろい。
自省をこめて行き過ぎを認めるのか、あるいはウッドワード氏が自分の新聞の基調に反対なのか。いずれにしてもいまのアメリカ主要メディアの長老がこんな感想を述べることは、かえってアメリカ・メディアの健全性を示すのかもしれない。
トップ画像:Flickr The White House
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