トランプ大統領、再選に向け本気モード
Japan In-depth / 2018年3月29日 18時0分
宮家邦彦(立命館大学 客員教授・外交政策研究所代表)
宮家邦彦の外交・安保カレンダー2018#13
2018年3月26日-4月1日
【まとめ】
・トランプ政権、人事大揺れ。大統領選再選に向け、選挙モード全開。
・英国での元ロシア工作員毒殺事件で、米はロシア外交官60人を追放。
・ポルノ女優がテレビ番組でトランプ氏との性的関係を認めた。
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先週からトランプ政権の人事が大揺れに揺れた。詳しくは今週木曜日の産経新聞コラムをお読み頂きたいが、トランプ氏は最近急速に選挙モードに戻りつつあるようだ。米朝首脳会談を受け入れた日の翌9日、トランプ氏は2020年大統領選スローガンを「偉大な米国の維持」と決め、4日後のペンシルベニア州下院補選に向け動き出した。
人事面ではティラーソン国務長官、マクマスターNSC補佐官を解任し、後任に対外強硬派のポンペオCIA長官とボルトン元国連大使を指名した。
▲写真 解任されたティラーソン国務長官 出典 United States Department of State
▲写真 解任されたマクマスターNSC補佐官 出典 U.S. Army Public Affairs
▲写真 マイク・ポンペオ新国務長官 出典 Central Intelligence Agency
▲写真 ジョン・ボルトン新国家安全保障担当大統領補佐官 出典 photo by Gage Skidmore
貿易問題ではコーンNEC委員長に代わり、対中強硬派のナバロ通商製造政策局長が影響力を拡大した。ロシアゲート捜査が進む現在、トランプ氏は特別検察官の解任を検討中ともいわれる。
▲写真 ナバロ通商製造政策局長 出典 White House
要するに、トランプ氏は中間選挙と2020年の大統領選再選に向け、選挙モードを再び全開させ、本気で戦う気のようだ。気の早い内外メディアは米朝会談の場所を予測し始めたが、首脳会談実現の可否よりも筆者が懸念するのは、トランプ氏がより強硬で妥協を嫌う顧問たちと外交安保政策を立案・実行する可能性だろう。
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