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ザッカーバーグがぼやかす問題の本質 上

Japan In-depth / 2018年4月11日 13時0分

さらに、フェイスブックが特許を取得したユーザーの属性特定のアルゴリズムでは、多くの情報から導き出される事実のセットである「データポイント」を使い、ユーザーの最終学歴、旅行歴、保有するデバイス数、居住地、住居が持ち家か賃貸かの状況まで正確に推定できる。

そもそもフェイスブックで問題となったフェイクニュースとは、ユーザーのことを知り尽くしたフェイスブックと広告主(この場合は政治団体)が、情報と権力を悪用する非対称性から生まれた、ターゲティングそのものなのだ。

▲写真 2011年4月20日 オバマ大統領がカリフォルニア州パロアルトのFacebook本部でCEOのマークザッカーバーグ氏によって調整されたタウンホール・ミーティングに参加して写真を撮る聴衆 出典 公式ホワイトハウス写真

そして、政治利用の面から言えば、そうした手法を最初に使って成功したのは2012年のオバマ元大統領の再選キャンペーンなのである。フェイスブックは民主党にも共和党にも、平等にユーザーのデータの悪用を許したわけだ。

だが、フェイスブックが政治団体にユーザーデータの利用を禁止したとしても、問題は何も解決しない。なぜなら、情報と権力の非対称性という根源的な歪みが温存されるからだ。では、情報と権力の非対称性とは具体的にどのようなものなのだろうか。

(下につづく)

トップ画像:マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者 出典 Brian Solis

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