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パリ、シェア自転車の憂鬱

Japan In-depth / 2018年4月30日 23時0分

▲写真 アンヌ・イダルゴ パリ市長 Photo by A.Schneider83

新しく導入する電気自転車を充電するために使用するSmovengoシステムは、古いヴェリブステーションで使われていた電源よりも強力な電源が必要となります。そこですでに存在していたパリと郊外にある1230台のステーションを入れ替える工事が必要となるのですが、全運営会社からの移管も遅れたことが原因で入れ替え工事は大幅に遅れたうえ、新規のステーション建設も順調には進んでいません。4月までに1400建設予定だったステーションは、半分以下の668件しか達成されていないのです。

▲写真 Smovengo社の電気自転車 出典 Smovengo

その結果、システムの変更が始まった昨年の12月ころからヴェリブがまともに使用できない状態が続き、市民からも、「ずっと工事が止まっている」「システムが壊れていて自転車が使えない」「システムが作動していても車が壊れている」「サポートセンターに電話してもつながらない」と、不満の声が止まりません。

▲写真 2018年の1月18日には工事が終わっているはずのステーションが、4月21日になっても設置されていない様子 Benoit Salvi twitter- https://twitter.com/bsalvi/status/989449950051340288

すでに2月の時点でこの問題は報告されており、「計画を早急に進めようとしすぎたこと」「試用期間も設けなかったこと」「工事するのが難しいパリ事情が分かってなかったこと」などが指摘され迅速な対応を迫られていましたが、未だに解決ができておらず、Smovengoは非難の嵐にさらされています。

 

▲写真 Smovengo社製の電気自転車のキーボード 出典 Smovengo

さらに4月に入り、Smovengo社員による労働環境改善を求めたストが追い打ちをかけます。既にステーションが設置され自転車が置かれていたとしても、ストのためネットワークが接続されていなかったり、充電がされなくなったため、設置されたステーション668件ですら3分の2は動作しなくなりました。

▲写真 15台自転車があるのに、どれ一つとして動かない。Marine Gibert twitter- https://twitter.com/gbtmarine/status/985937113672749056

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