日本は蚊帳の外ではない!衆議院議員中谷元氏
Japan In-depth / 2018年6月12日 17時40分
写真)日朝首脳会談に臨む小泉純一郎元首相
出典)首相官邸
さらに細川氏は、拉致問題への日本政府の対応について、事実上無効となったストックホルム合意とは別に、政府レベルでの動きや話し合いがあるのか尋ねた。
これに対して中谷氏は、「2016年の特別調査委員会の解体以降、北朝鮮とのパイプが途絶えてしまったと考えている。だからこそ、米韓を通じて北朝鮮に日本の意向を発信していく必要がある。」と答え、日朝間の直接対話が困難な現段階では米韓への協力を仰ぐことが重要だとの考えを示した。加えて、「拉致問題はもちろん、核やミサイルの問題が解決に向かうかどうかは、北朝鮮の姿勢次第。核の保有量や保存場所、拉致の経緯や証拠を具体的に示して欲しい。」と北朝鮮に誠意ある対応を求めた。
また細川氏は、「北朝鮮の体制維持や朝鮮半島の非核化を北朝鮮 が強行に主張してきた場合、在韓米軍についてトランプ大統領が どのような決断をするか、日本としては最も心配な点である。」と懸念を示した。
これに対して中谷氏は、その心配はないと断言した。さらに、 「トランプ大統領は就任前、在韓米軍の撤廃や在日米軍の縮小を主張していた。しかし、就任後は一転して日米関係の重要性を指摘している。在韓米軍は、朝鮮半島の安定のためだけでなく、ロシアや中国の存在を見据えても不可欠である。よって、アメリカが韓国から撤退することは無いだろう。」と述べた。
続けて中谷氏は、北朝鮮が米韓合同軍事演習を批判した背景に中国の存在を認め、「中国としては、朝鮮半島からアメリカの力を排除したい。朝鮮半島の非核化を利用して、中国は北朝鮮と口裏を合わせている。さらに、日米や米韓の間に軋轢を生ませたいという思いもあるだろう。」との見解を明らかにした。「トランプ大統領は北朝鮮や中国の戦略には乗らないだろう。」と、日本政府としてのアメリカの外交政策に対する強い信頼感を示した。
最後に、細川氏からの「日本とアメリカの連携は、極めて強いということか。」との確認に対して中谷氏は、「日本は決して蚊帳の外に置かれているわけではない。アメリカと強く連携しており、安全保障のために米韓や日米の連携がある。」と日本の存在意義を強調した。
続けて、今なお北朝鮮の姿勢が変わらないことを指摘し、「ノドンミサイルや核兵器の保有、核実験の実施について、具体的な対応を北朝鮮は示していない。5月23~25日に豊渓里(プンゲリ)の実験施設を破棄することが決定したが、それだけでは不十分。もっと具体的な対応を国際社会に示す必要がある。大事なのは北朝鮮の問題解決を北朝鮮自身がやるかどうか、ということだ。」と、締めくくった。
(この記事はラジオ日本「細川珠生のモーニングトーク」2018年5月19日放送の要約です)
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