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米朝サミットで明らかになったトランプ大統領の「内通」

Japan In-depth / 2018年6月17日 10時48分

 

■ 米世論はトランプ大統領を支持

米論壇では、リベラル・保守双方の論客が米朝サミットに関して、「一方的な金正恩の勝利に終わった」と受け止めている。北朝鮮主導で朝鮮半島を「完全非核化」させ、在韓米軍を撤退させることに、トランプ大統領がほぼ満額回答の理解を示したからだ。

特に、北朝鮮による非核化がただの「努力目標」であり、検証方法さえ決められなかったことについては、与党共和党と野党民主党の両方の連邦議員から強い非難の声が上がっている。

大統領は会談前に、「はずみによって(on the spur of the moment)、決まることがある」との意味深な言葉を述べていたが、本当にはずみによって重要な約束を行ってしまったように見える。

会談後の一連の批判を受けてトランプ政権は、大統領の任期が終わる2021年1月までに北朝鮮の非核化を達成したいとの「希望」を表明した。だが、あくまでもこの目標は「希望」であり、実質的には北朝鮮が核保有国であることを米国が承認することになるのではないかとの懸念も強い。

こうしたなか、トランプ大統領は金委員長の歓心を買うため、米韓合同軍事演習の中止を命令した。ジョージタウン大学の朝鮮半島問題専門家である韓国系米国人のビクター・チャ氏は、「こうした方針は、北朝鮮や中国が長らく欲してきたものだ。トランプ大統領は北朝鮮からの当てにならない口約束と引き換えに、米韓合同軍事演習の中止を差し出してしまった」と分析した。

▲写真 米空軍B-1Bランサー爆撃機と米海兵隊F-35BライトニングIIによる米韓合同訓練の様子 2017年8月31日 韓国ピルスンレンジにて 出典:USNI News

このように政策立案者やシンクタンクの専門家などの間でトランプ大統領の「内通」に対する不安が高まる一方、一般米国民の多くはトランプ大統領の北朝鮮との取り決めを評価している。

ロイター/イプソスの世論調査によれば、有権者である1000人以上の回答者の51%が「トランプ大統領が朝鮮半島の緊張緩和のため起こした行動を評価する」と答えた。また、回答者の40%が、「トランプ大統領は金正恩朝鮮労働党委員長との首脳会談で最も評価されるべき役割を果たした」としている。

このエリートと民衆の意識の乖離は、トランプ氏の大統領当選の際にも見られた現象であり、それが今なお続いていることが示された形だ。何より、今年11月の中間選挙と2020年にトランプ氏が再選に挑むとみられる大統領選挙において、この民衆の支持が再び作用する可能性があることを示唆するものであり、興味深い。

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