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日本の安全保障政策見直し必至

Japan In-depth / 2018年6月19日 11時0分

その時、

⑤欧州、アジア、中東の同盟国は米国なき自由陣営を如何にグローバルレベルで維持するかについて最終的に合意できず、右往左往する

だろうことは目に見えている。それでも共和党が大幅に議席を失う兆候はない。トランプ氏の支持率は下がるどころか、上昇すらしているという。

▲写真 米朝首脳会談 北朝鮮金正恩書記長とトランプ米大統領 2018年6月12日 出典:facebook : White House (Official White House Photo by Shealah Craighead)

2020年にトランプ氏が再選されれば、こうした現状が更に4年続くことになる。米国の統治機構は既に確実に壊れ始めているが、トランプ氏の再選で米国が統治能力と政治指導力を不可逆的に喪失する可能性一層高まるだろう。1953年体制が変質すれば日本の安全保障政策の見直しは必至だが、そうなっては最早手遅れなのだ。

 

〇 欧州・ロシア

18日に英国議会上院がEU離脱法案を採決する。19日には仏独首脳が会合しEU改革案を話し合う。21日にはユーロ圏諸国がギリシャ債務問題を議論する。・・・要するに欧州は変わらないということか。それとも、ワールドカップの最中でそれどころではないということか。21日に韓国大統領が訪露する。文在寅大統領は必死だ。

 

〇 中東・アフリカ

ラマダンは明けたが、イラク内政は混乱が続けている。5月の総選挙後の連立政権発足に向けた交渉が纏まらないのだ。アバディ前首相の「勝利連合(ナスル)」は第三党に後退し、代わってシーア派の非妥協的法学者ムクタダ・サドルの政党連合が第一党に躍進したのだから仕方がない。

▲写真 ムクタダ・サドル師 出典:Wikiwand

昔からサドルは妥協を嫌う難しい政治家だったが、彼が第一党の代表となれば、政治が混乱するのも当然だ。新政権の課題が経済改革の推進や非効率補助金の廃止、腐敗利権ネットワークの解体という点でもイラクは全く変わっていない。いつになったらイラクに安定した新政権ができるのか。このままでは未来永劫難しいだろう。

 

〇 東アジア・大洋州

今週も朝鮮半島では南北会合が目白押しだ。18日にはスポーツ交流について、22日には赤十字関連会合が開かれる。こうした会合が続く限り戦争にはならないが、同時に核兵器の開発も中止されないだろう。本当にこんなことを繰り返して成果が出るのだろうか。今は誰もこの正論を吐く勇気を持ち合わせていないようだ。

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