「今さら人に聞けない基礎知識(中)」 超入門サッカー観戦法 その4
Japan In-depth / 2018年7月2日 23時28分
このFIFAの下にアジア、アフリカ、ヨーロッパ、オセアニア、北中米カリブ海、南米の6地域連盟が組織され、それぞれワールドカップの地域予選を行っているわけだ。
サッカー発祥の地はイングランドだが、英国本土4協会(イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランド)は後から加盟した。ただし「母国の特権」は今もあって、具体的にはFIFA副会長の1人は、必ず上記の4協会から選出される。
先ほど「U19」という言葉を使ったが、FIFAでは、ワールドカップの出場年齢に制限を設けていない反面、年代別の国際大会が頻繁に開催されている。これはサッカー人気の底上げを狙った戦略で、具体的にどういうことかと言うと、完全にプロ化されていない年代の選手たちが闘えば、ヨーロッパや南米以外の「サッカー小国」にも優勝の可能性があるからだ。
その一方で、オリンピックの男子サッカーについては、プロ選手の出場を求める一方、出場選手の年齢を23歳以下に制限している。これは、ワールドカップこそが世界最高峰のサッカー大会であらねばならない、という強い意志の反映だと言われる。
女子サッカーはこうした制限はなく、女子ワールドカップよりもオリンピックの方が上位の大会と見なされているが、理由はよく分からない。もしも、サッカーは男のスポーツ、という考え方がどこかに残っているとすれば、これもこれで時代錯誤だと思うが。
▲写真 女子サッカー 出典:FIFA womens cup
FIFAについては、カネの問題をはじめとして、様々な批判が聞かれる。
私自身、批判的に見ざるを得ない部分もあるのだが、やはりワールドカップという「20世紀最大のヒット商品」を産みだし、世界中の多くの人にとって、サッカーは国王の結婚などよりも大きな関心事、と言われるまでに人気を定着させた功績は、決して小さなものではない。
ところで、選手の運動量や経験値の問題を取り上げる前に紙数が尽きてしまった。
まことに申し訳ないことながら、次稿に先送りとさせていただきます。
トップ画像/FIFA2018開幕セレモニー 出典:ロシア大統領府
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