「“惑星直列”の様な改憲大チャンス」長島昭久衆院議員【憲法改正論】
Japan In-depth / 2018年7月8日 12時0分
長島:
例えば9.11でアルカイダにアメリカが攻撃を受けた。その後、アメリカはアルカイダをかくまっているタリバン政権、アフガニスタンを個別的自衛権で攻撃した。他方、同盟国イギリスは集団的自衛権で加勢した。我が国はそのような遠征攻撃行動には参加できない。限定的な集団的自衛権というのは、「我が国にとって急迫不正の侵害がある場合」に限って、我が国を防衛する同盟国軍と一緒に反撃すること。距離だけが問題ではないが、自国の侵害とは関係のない遠隔地まで出張って行って相手の領土を叩く、あるいは相手の領土を占領することはできない。
――北朝鮮がグアムに向けて弾道ミサイルを発射した場合、日本に対する攻撃ではないため、撃ち落とすことはできないのか。
長島:
グアムの米軍基地への攻撃に対しては、大野さんとの共同論文でも反撃できることになっている。グアムのアメリカの戦力は、我が国に対する抑止力を提供する極めて重要なアセットだ。もしここを完全に叩かれたら、我々の反撃能力の7~8割が消滅する恐れがある。「我が国にとって」まさに「急迫不正の侵害」にあたり、限定的な集団的自衛権行使の対象となると考える。
ただ、現実には(迎撃可能なミサイルの)SM-3ブロック2Aが配備される2年後以降の話だ。今の技術では撃ち落とせない。その意味で北朝鮮の能力はすでに日米のミサイル防衛技術を超えており、深刻だ。そういう脅威から我が国の平和と安全を守ることができるような最高法規にしておかないと、政治として責任ある対応とは言えない。
――野党がどんどん改憲案を出すべきでは。
長島:
安倍首相は大したものだ。ずっと憲法改正と言っていた、あの中曽根(康弘)さんでさえ、総理になったら「憲法改正は政治日程にはのせない」と言わざるをえなかった。僕はあの時学生だったが、非常に失望した。安倍さんは総理・総裁として、憲法改正を前面に打ち出している。そして、与党が衆参両院で3分の2を取っている。さらに、自分も含めて野党の中に改憲勢力がいる。この3つが揃っているのは、「惑星直列」ではないが、こんなチャンスはめったにない。
希望の党の憲法草案は着々とできている。地方分権も緊急事態のところもできた。9条についても、自民党案が正式に出たら対案をぶつける。希望の党の改憲案を憲法審査会に出す
――希望の党を離れて、無所属となった今の考え方について。
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