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7月27日、朝鮮半島で何が起きる?

Japan In-depth / 2018年7月14日 13時56分

7月27日、朝鮮半島で何が起きる?


久保田るり子(産経新聞編集局編集委員)


【まとめ】


・北朝鮮は朝鮮戦争休戦協定65周年のこの日、米国との終戦熱望


・「終戦宣言」に固執するのは、非武装地帯を解消し在韓米軍を無力化


・「金正恩氏を信じている」トランプ大統領、このまま北朝鮮ペースに乗るのか?


 


【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては写真説明と出典のみ記されていることがあります。その場合はJapan In-depthのサイトhttps://japan-indepth.jp/?p=41004でお読みください。】


 


3度目の訪朝から手ぶらで帰ってきた米ポンペオ国務長官の外交手腕に疑問符が相次ぐ中、北朝鮮のホンネがみえてきた。北朝鮮外務省はポンペオ氏が平壌で帰路のチャーター便に乗った3時間後、報道官談話を発表した。



▲写真 北朝鮮金英哲(キム・ヨンチョル)党副委員長に迎えられるポンペオ米国務長官 2018年7月6日平壌 出典:twitter @StateDept


談話は米国への不平不満が満載だが、なかでも「7月27日の休戦協定締結65周年に『終戦宣言』を発表」にポンペオ氏が条件を付け引き延ばしたと繰り返して批判した。北朝鮮は終戦宣言こそが「シンガポール首脳会談の精神」だと主張して、信頼頼醸成の優先的な問題であり「平和体制構築の最初のプロセス」だと強調した。そして、「トランプ大統領が一層熱意を示した問題」だったではないか、と固執している。


正確にはシンガポールの共同声明では終戦宣言の合意には至っていない。だがトランプ氏が記者会見で「朝鮮戦争はまもなく終結する」と未来形で語った。合意したのは4月末の南北首脳会談の「板門店宣言」で、このなかでは今年中の終戦宣言と平和体制構築のための南北と米国の3者、または南北と米中の4者による会談開催の推進を明記している。



▲写真 米朝共同声明にサインするトランプ米大統領と北朝鮮金正恩書記長 2018年6月12日 出典:facebook @WhiteHouse


北朝鮮が熱望するように、7月27日、南北軍事境界線にある板門店で「朝鮮戦争の休戦を終戦とする」と南北、米国が合意したとしよう。1953年の休戦協定は、米国(国連軍)、北朝鮮、中国の3者が署名しているので正式に終戦に転換するには中国の参加が必要だが、当事者の3者が終戦合意することの意味は小さくない。



▲写真 朝鮮戦争休戦協定に署名する国際連合軍司令部総司令官と朝鮮人民軍最高司令官および中国人民志願軍司令員 1953年7月27日 出典:U.S.State of Defense


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