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タイで増える“嫌中” 中国は意趣返し?

Japan In-depth / 2018年7月18日 16時49分

タイで増える“嫌中” 中国は意趣返し?


大塚智彦(Pan Asia News 記者)


「大塚智彦の東南アジア万華鏡」


【まとめ】


・タイ・プーケットで中国人の宿泊辞退が相次ぐ。


・観光船沈没で高まるタイの嫌中感情と、中国の不満。


・マナー欠如の中国人はきょうも大挙タイを訪れる。


 


【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されず、写真説明と出典のみ記されていることがあります。その場合はJapan In-depthのサイトhttps://japan-indepth.jp/?p=41061でお読み下さい。】


 


東南アジアのタイの世界的な観光地プーケット沖で、中国人観光客を乗せた観光船が転覆、沈没し、40人以上の中国人観光客が死亡する事故が起きた。この事故を巡って嫌中感情が一気に高まり、タイの副首相が中国に責任を押し付ける発言をしたり、タイ地元テレビ局のアナウンサーが「遭難事故は中国人の自業自得」という内容のコメントを放送したりした。そしてそれに対して中国側が猛反発し、双方で批判合戦が繰り広げられている。



▲写真 タイ・プーケット 出典:Pixabay


そんな中、プーケット周辺の19のホテルで合計7300室の予約がキャンセルされる事態が起きた。全てが中国人観光客によるもので、キャンセルが遭難事故で「プーケットは危険」というのが理由なのか、タイで盛り上がる嫌中ムードへの意趣返しなのかは判然としないという。


この大量キャンセルでプーケットのホテルの予約率は通常の80~90%から一気に50%まで落ち込んでしまい、地元ホテル業界や観光業界はさぞかし苦境に陥っていると思われた。


ところが、タイ人もなかなかしたたかで影響を深刻には受け止めておらず、めっきり中国人観光客が減少したプーケットを「静かな海に戻った」と表現するメディアもでるなど、現地タイ人の中国人観光客に対する「本音」が見え隠れしている。


 


■ 事故のツアー会社はタイ人名義の中国系


2018年7月5日午後5時45分ごろ、中国人観光客らを乗せた遊覧船2隻がプーケット沖を航行中、天候の急変で暴風雨に見舞われ相次いで転覆、沈没する事故が起きた。救命ボートに飛び移った乗客や、泳いで海上を漂う乗客を救出する様子はソーシャルネットワークなどにアップされ、瞬く間に中国国内で拡散した。


事故当時、行方不明者は多数と報じられた。しかし、悪天候や、遊覧船が海底40メートルに沈んでいることなどから行方不明者の捜索は困難を極めたという。


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