拉致事件の新ドキュメンタリー公開
Japan In-depth / 2018年7月19日 9時58分
古森義久 (ジャーナリスト・麗澤大学特別教授)
「古森義久の内外透視 」
【まとめ】
・アメリカで製作された日本人拉致事件のドキュメンタリー映画が公開。
・プロデューサーは北朝鮮に拘束された経験もある米人記者ユナ・リー氏。
・人間的な苦痛や悲劇に最大焦点あてており、国際的な関心や同情を集めるだろう。
【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されず、写真説明と出典のみ記されていることがあります。その場合はJapan In-depthのサイトhttps://japan-indepth.jp/?p=41072でお読み下さい。】
北朝鮮政府による日本人拉致事件が国際的な関心を一段と集め始めた。そんな関心の高さを象徴するように、アメリカでこの事件に多角的な光をあてた新しいドキュメンタリー・フィルムが製作された。
「終わりのない苦しみ:PAIN with NO END」と題されたこの作品は自分自身も北朝鮮に拘束された体験のあるアメリカ人女性ジャーナリストがプロデューサーとなって作られた。日本の拉致被害者たちの具体的な拉致の状況や残された家族の苦しみや悲しみを多数の当事者たちに会って、再現した点がこのフィルムの特徴だといえる。
「終わりのない苦しみ」は副題に「北朝鮮による日本国民の拉致:The Abuductions of Japanese Citizens by North Korea」とあるように、日本人拉致事件をその発端から経緯、背景、現状、意味など全容を当事者、関係者たちへの直接の取材を主体に描いていた。長さ28分ほどのドキュメンタリー映画で、この7月10日にアメリカでインターネットなど各種のチャンネルで公開された。
英語での作品で、登場人物たちが語る日本語はすべて英語の字幕がついている。一般のアメリカ人らがこの作品を観れば、日本人拉致事件の全体像や人間的悲劇がよく理解できるように構成されているといえる。
製作主体はアメリカ政府が運営する国際放送局のVOA(Voice of America)で、プロデューサーはVOA朝鮮部のアメリカ人記者ユナ・リー氏である。リー氏はすでにアメリカの多様なメディアで活動してきたベテランの女性ジャーナリスト。韓国生まれだが、少女時代に家族とともにアメリカに移住し、教育はほぼすべてアメリカで受けた。
▲写真 ユナ・リー氏 出典:Euna Lee Twitter
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