「改憲に向けて、国会でのより深い審議を」根本匠衆議院議員
Japan In-depth / 2018年7月21日 18時0分
「細川珠生のモーニングトーク」2018年7月14日放送
細川珠生(政治ジャーナリスト)
Japan In-depth 編集部(小俣帆南)
【まとめ】
・今国会での改憲議論は不十分、国民投票実施に向けて話し合うべき課題は山積。
・憲法は時代に合わせて常に議論されるべきもの。国民に理解を求める為により深い審議不可欠。
・野党の頑なな態度が議論が進まない一番の原因。
7月22日まで会期が延長された通常国会も閉会間近となった。7月5日に憲法改正の手続きを定める国民投票法改正案が、衆院憲法審査会で審議入りしたものの、与野党対立の影響もあり、審議は進んでいない。自民党は3月に行われた党大会で、憲法改正のたたき台素案として「改憲4項目」をまとめ、安倍首相は国会冒頭で他党に改憲案の提示を促したが、改憲への審議は進んでいない。今回は、憲法審査会幹事で自民党の根本匠衆議院議員をゲストに招き、政治ジャーナリストの細川珠生氏が、今国会での憲法改正を巡る審議について話を聞いた。
根本氏は「今回の通常国会は、いたずらに日を重ねた印象だ」と述べ、今国会で憲法に対する議論が進まなかったことは残念との考えを示した。特に国民投票法の改正については、商業施設への共通投票所の設置など、現行の公職選挙法に合わせる内容であり、異論は少ない。根本氏も、改正案提案理由の説明、審議、採決、と全工程を合わせても一日で済む類の法案だったと指摘した。根本氏は「国民投票法の改正については提案理由の説明だけで閉会を迎えそうだ。」と述べ、懸念を示した。
また、根本氏は「憲法改正について、日本では不幸な時代が続いた」と、憲法改正を巡る日本の在り方に疑問を投げ、憲法は時代に合わせて常に議論され、必要があれば改正されるべきだとの考えを示した。続けて根本氏は、「憲法制定後50年間は、憲法改正について改憲か護憲かだけの意見が対立するイデオロギー的な議論が進んできた」と述べ、憲法についての議論は不十分だったと指摘した。しかし、「この20年でそれが変わってきた」と、憲法調査会、憲法審査会の設置によって国会で憲法を議論する場が出来たことを大いに評価した。
また、日本国憲法は条文が少なく、かつ理念的・概括的・抽象的な条文が多く並ぶことから、かなりの部分を実定法に委ねている。その中で、地方分権改革、選挙制度改革、司法制度改革など、憲法を取り巻く実定法においては憲法改革が進んできたこの20年間の変化に対して、根本氏は肯定的な姿勢も示した。だからこそ、「憲法そのものを変えなければならない段階にきた」と述べ、憲法改正についての議論が不可欠だと強調した。
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